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昆虫/主要用語解説【こんちゅうしゅようようごかいせつ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

昆虫/主要用語解説
こんちゅうしゅようようごかいせつ
⇒印は、この用語集における関連用語、または解説をつけている用語を示している。
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脚(肢)(あし) leg
 胸部3節に各1対つく付属肢。体下面の基節窩(か)に基節で関節し、転節、腿節(たいせつ)、脛節(けいせつ)(ふせつ)(1~5節に分かれる)があり、先端に普通、1対のつめがつき、ときには、つめの間に爪間板(そうかんばん)がある。
亜前縁脈(あぜんえんみゃく) subcosta
 はねの前縁の直後を平行して走る脈で、通常分岐しない。
囲蛹(いよう) pupa coarctata
 幼虫の外皮が硬化し、そのまま蛹(さなぎ)を保護する殻になっているもの。イエバエなどにみられる。
縁紋(えんもん) pterostigma
 はねの前縁の先端寄りにある不透明な紋をいう。トンボ、チャタテムシ、シリアゲムシ、ハチなどにみられる。
外部生殖器(がいぶせいしょくき) external genitalia
 交尾および産卵に関与する器官。雄では交尾器と把握器、雌では産卵管がこれにあたる。
下咽頭(かいんとう) hypopharynx
 下唇(かしん)の上面にある感覚器を伴う構造。味覚に関与する。
(がく) frons
 頭蓋(とうがい)の会合線と頭楯(とうじゅん)の間の部分。通常、複眼間にあり頭の前面に位置する。
下唇(かしん) labium
 頭部下面にあり口部の下床を形成し、後方から亜基節、基節、舌がある。
下唇鬚(かしんしゅ) labial palpus
 下唇枝(し)ともいう。下唇につく1対の1~4節の付属器官。
化性(かせい) brood
 昆虫が年に何世代を繰り返すかをいう。二化性とは年2回発生することで、同種でも地域によって異なる。
気管(きかん) trachea
 螺旋(らせん)状に補強された弾力のある呼吸のための管。
気管鰓(きかんさい) tracheal gill
 水生の幼虫のもつ葉片状か毛状の突起。内部に気管が分布水との間でガス交換をする。気管えらともいう。
基節(きせつ) coxa
 脚のもっとも根元の節。
気門(きもん) spiracle
 胸部と腹部の両側にある呼吸孔で、気管の開口部である。
休眠(きゅうみん) diapause
 生活に不適当な時期に活動を休止し、卵内の胚(はい)や蛹(さなぎ)では発育が止まることをいう。冬眠、夏眠はこれである。
胸脚(きょうきゃく) thoracic leg
 ⇒脚(あし)
胸部(きょうぶ) thorax
 頭部に続く体の第2の区分で、前胸、中胸、後胸に分かれ、3対の脚(あし)と通常2対のはねを備える。
脛節(けいせつ) tibia
 脚の一部で、腿節(たいせつ)につき、先端に(ふせつ)がつく。⇒脚(あし)
径脈(けいみゃく) radius
 はねの前から3番目の縦脈で、基部から始まり5条以内に分岐する。
口器(こうき) mouth
 消化管の前部開口で、上唇(じょうしん)、大腮(だいさい)、小腮(しょうさい)、下唇と付属肢に囲まれる。
後胸(こうきょう) metathorax
 第3の胸節で、後脚と後翅(こうし)を備える。背板、腹板、側板が区別され、背板はさらに前楯板(じゅんばん)、楯板、小楯板に、側板は前側板、後側板に分けられることがある。
後腸(こうちょう) proctodaeum
 消化管の後部で、幽門部、小腸、大腸、直腸および肛門(こうもん)が含まれ、前端部に数対のマルピーギ管がつく。
後胚子発生(こうはいしはっせい) postembryonic development
 卵から孵化(ふか)したのちの成長をいう。
交尾器(こうびき) phallus
 雄の挿入器(中片、陰茎)とその基部の陰体(基片、しばしば1対の側片を伴う)をいう。
(さなぎ) pupa
 完全変態をする昆虫で、幼虫と成虫の間の休止時期。
翅鞘(ししょう) elytron
 甲虫などの肥厚した前翅。上翅ともいう。
翅垂(しすい) jugal lobe
 はねの内後方の葉片部をいう。とくに後翅によく発達する。
楯板(じゅんばん) scutum
 中胸と後胸の背板の中央部を占める骨板。
消化器(しょうかき) alimentary canal
 口から肛門(こうもん)に至る管状の器官で、前腸(咽頭(いんとう)、食道、(そのう)、前胃)、中腸(胃)、後腸(小腸、大腸、直腸)の区分がある。
小眼(しょうがん) facet
 複眼を構成するレンズ状の小部分をいう。個眼ともいう。
小腮(しょうさい) maxilla
 小(こ)あごともいう。第2のあごで、大腮の後方にあり、外葉と内葉に分かれる。
小腮鬚(しょうさいしゅ) maxillary palp
 小腮につく1~7節の付属肢である。小腮枝、小(こ)あごひげともいう。
小楯板(しょうじゅんばん) scutellum
 中胸と後胸の背板後方の区分で、甲虫や異翅(いし)類では背部に露出した中胸の三角部をいう。
上唇(じょうしん) labrum
 頭蓋(とうがい)前端につく小片で、大腮(だいさい)基部を覆い、口背部をなす。
褥盤(じょくばん)
 ⇒爪間板(そうかんばん)
精孔(せいこう) micropyle
 精子の侵入する卵の小孔をいい、卵門ともいう。
成虫芽(せいちゅうが) imaginal bud
 完全変態をする昆虫の幼期に、将来の成虫の器官や付属肢をつくる細胞群が皮下にみられる。これらをいう。
前胃(ぜんい) proventriculus
 前腸の終わりの部分。⇒前腸
前縁脈(ぜんえんみゃく) costa
 はねの前縁をなす肥厚した脈をいう。
前胸(ぜんきょう) prothorax
 第1の胸節で、前脚を備えるがはねはない。普通、背板、腹板、側板が区別される。双翅(そうし)類短角群などでは縮小し中胸と癒着して明らかでない。
前楯板(ぜんじゅんばん) praescutum
 胸節の背板のもっとも前の区分をいう。
前腸(ぜんちょう) stomodaeum
 消化管の前部で咽頭(いんとう)、食道に続き、拡大した(そのう)があり、終わりの前胃の後部は中腸に入り噴門弁をつくる。
前頭(ぜんとう)
 ⇒額(がく)
前蛹(ぜんよう) prepupa
 完全変態をする昆虫の幼虫が蛹(さなぎ)になる前に摂食をやめ、体が太く短くなった時期をいう。
爪間板(そうかんばん) pulvillus
 1対のつめの間にある柔らかい突出物。
側板(そくばん) pleuron
 胸節の背板と腹板の間にある両側の骨板をいう。
(そのう) crop
 前腸の一部で袋状に膨れ、食物を一時蓄える。⇒前腸
大腮(だいさい) mandible
 大(おお)あごともいう。第1のあごで、噛(か)む昆虫では頑丈である。
腿節(たいせつ) femur
 脚の一部で転節に続き、末端に脛節(けいせつ)がつく。普通もっとも太い。⇒脚(あし)
脱皮(だっぴ) moulting
 成長にしたがい昆虫が外皮(クチクラ)を脱ぎ新皮を形成すること。
多胚生殖(たはいせいしょく) polyembryony
 1卵から2以上多数の胚、さらに成虫が生じる現象。コバチなど内部寄生性の膜翅(まくし)類にみられる。
単眼(たんがん) ocellus
 成虫の頭部にある単純な円丘状の目。1~3個で後方にある。
中胸(ちゅうきょう) mesothorax
 第2の胸節で、中脚と前翅(ぜんし)を備える。背板、腹板、側板が区別され、背板はさらに前楯板(じゅんばん)、楯板、小楯板に、側板は前側板と後側板に分けられることがある。
中腸(ちゅうちょう) mesenteron, mid-gut
 消化器の中央を占める部分。前端に数個の盲嚢(もうのう)や環状の膨らみをもつこともある。中胃ともいう。
中脈(ちゅうみゃく) media
 はねの径脈と肘脈の間を走る縦脈。まず前後に二分し、さらに分岐する。
肘脈(ちゅうみゃく) cubitus
 はねの前から5番目の縦脈で、基部から発し、普通二分する。
転節(てんせつ) trochanter
 脚(あし)の基節と腿節(たいせつ)の間にあり、ときに二分される。⇒脚(あし)
臀脈(でんみゃく) anal veins
 はねの基部から肘脈(ちゅうみゃく)と翅垂(しすい)の間を走るすべての脈をいう。
頭楯(とうじゅん) clypeus
 頭部の前端部、額の直前(下)にあり、前方に上唇がつく。
頭頂(とうちょう) vertex
 頭部の上面(後部)をいう。両眼、額、後頭の囲む部分である。
頭部(とうぶ) head
 体の前端部で、胸部と明らかに区別され、頭蓋(とうがい)に覆われ分節は明らかでないが、7原節が融合したものといわれる。
背管(はいかん) dorsal vessel
 体内の背部中央を走る管で、心臓に相当する。
(はね) wing
 普通、2対あり、中胸と後胸の両側につく。上下の2層の膜からなり、間に網状か放射状に走る翅脈(しみゃく)がある。
尾角(びかく) cercus
 第10腹節(腹部末端)の付属肢で通常1対あり、細長く節がある。鱗翅(りんし)類などの幼虫の尾端にある突起caudal hornをいうこともある。
尾脚(びきゃく) caudal leg
 幼虫の尾端にある肉質の脚(あし)をいう。
尾肢(びし)
 ⇒尾脚(びきゃく)
尾節板(びせつばん)
 腹部の最後部の露出した背板。しばしば硬化し、大きい。
尾毛(びもう)
 ⇒尾角(びかく)
被蛹(ひよう) obtecta pupa
 はね、触角、脚(あし)などが体表に固着した蛹(さなぎ)で、チョウなどの高等な鱗翅(りんし)類にみられる。
腹脚(ふくきゃく) abdominal leg
 昆虫は腹部に真の脚(あし)がないが、カマアシムシは前3節に退化した脚があり、シミ、ナガコムシでは痕跡(こんせき)がある。鱗翅(りんし)類、シリアゲムシ、ハバチの幼虫の腹部にある肉質の脚prolegは二次的なもので分節がないが、これも腹脚という。
腹肢(ふくし)
 ⇒腹脚(ふくきゃく)
腹部(ふくぶ) abdomen
 体の第3または後部の区分で、基本的には11節からなるが、前部または後端部の節は退化ないし変形し内部に隠されることも多く、各節には背板と腹板がある。
(ふせつ) tarsus
 脚(あし)の先端の分節した部分。脛節(けいせつ)の先につき、つめと爪間板(そうかんばん)を備える。
付属肢(ふぞくし) appendage
 体の各体節に1対ずつ関節する器官あるいは部分。昆虫では腹節の付属肢は胚(はい)期に現れるが、退化消失する。
(ふん) proboscis
 吸う口をした昆虫の細く延長した口器。甲虫では頭部の前(下)方へ延長した部分rostrumをいう。
(まゆ) cocoon
 蛹体(ようたい)を保護するため終齢幼虫によって絹糸あるいは他の繊維を用いてつくられる被覆。
裸蛹(らよう) pupa libera
 はね、触角、脚(あし)などが体表に固着せず、離れている蛹(さなぎ)をいう。
(れい) instar
 幼虫の脱皮から次の脱皮までをいい、第1齢は孵化(ふか)から第1回の脱皮までである。蛹(さなぎ)になる直前の齢を終齢という。

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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