●春色梅児誉美【しゅんしょくうめごよみ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
春色梅児誉美
しゅんしょくうめごよみ
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デジタル大辞泉
しゅんしょくうめごよみ【春色梅児誉美】
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世界大百科事典 第2版
しゅんしょくうめごよみ【春色梅児誉美】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
春色梅児誉美
しゅんしょくうめごよみ
為永春水(ためながしゅんすい)作の人情本。4編12冊。初・2編は1832年(天保3)、3・4編は33年刊。柳川重信(やながわしげのぶ)・重山画。鎌倉恋ヶ窪(こいがくぼ)の遊女屋唐琴屋(からことや)の養子夏目丹次郎(たんじろう)を主人公に、その許嫁(いいなずけ)のお長(ちょう)(お蝶)、丹次郎の恋人で婦多川(ふたがわ)(深川)の芸者米八(よねはち)、米八の傍輩(ほうばい)芸者仇吉(あだきち)の3人が、それぞれ意気地(いきじ)と義理を貫いて丹次郎に尽くすという、複雑な三角関係の恋愛を描いた風俗小説である。競争者を意識して燃え上がる3人の女性の意気地と恋情が、的確な江戸下町の自然、風俗を背景に、会話を主として、場面場面の描写を積み重ねて構成を重視しない、のちに為永流と称される作風で描き尽くされている。読本(よみほん)、草双紙(くさぞうし)の伝奇的要素と、洒落本(しゃれぼん)、滑稽本(こっけいぼん)の写実的要素が渾然(こんぜん)と融合し、明治の硯友社(けんゆうしゃ)文学につながる写実的風俗小説たりえている。春水人情本の代表作であり、後世色男の代名詞を丹次郎と称するほど読者に歓迎された、人情本の代表作でもある。本書によって春水は「東都人情本の元祖」(3編序)を称し、続編に『春色辰巳園(たつみのその)』(1833~35)、『春色恵之花(めぐみのはな)』(1836)、『春色英対暖語(えいたいだんご)』(1838)、『春色梅美婦禰(うめみぶね)』(1841)があり、全20編60冊として、「梅児誉美」シリーズは完成している。
[神保五彌]
『中村幸彦校注『日本古典文学大系64 春色梅児誉美』(1962・岩波書店)』
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旺文社日本史事典 三訂版
春色梅児誉美
しゅんしょくうめごよみ
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