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暴力団対策法【ぼうりょくだんたいさくほう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

暴力団対策法
ぼうりょくだんたいさくほう
平成3年法律 77号。対立抗争や民事介入暴力などの暴力団員の反社会的行為による被害から国民を守るため,1991年に制定公布され翌年3月1日から施行された法律。「暴対法」と略されたり「暴力団新法」と呼ばれたりすることもあるが,正式名称は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」。この法律により,刑法その他の従来の刑罰法規による取締りと並んで,行政的な手段により暴力団員の不当な行為を広範囲に規制することが可能となった。同法は,各都道府県の公安委員会が指定した暴力的不法行為を助長するおそれの大きい暴力団のみをその規制の対象とする。指定の有効期間は3年間である (3~8条) 。指定暴力団の構成員が暴力団の威力を示して行う「みかじめ料」の要求など不当な金品の要求行為は禁止され,被害の回復については都道府県公安委員会が援助を行う (9~14条) 。 20歳未満の者の暴力団への加入の勧誘などの行為も禁止され (16,17条) ,対立抗争時の指定暴力団の事務所の使用は制限される (15,18,19条) 。これらの暴力団員の不当な行為に対しては都道府県公安委員会が中止を命ずることができ,命令に従わない者には刑罰が科される。 92年6月には山口組,稲川会,住吉会が指定暴力団として官報において公示され,その後も多くの団体の指定が行われている。また,93年8月には一部改正法が施行され,暴力団からの離脱阻害や加入強制などに対する規制が強化された。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ぼうりょくだんたいさく‐ほう〔‐ハフ〕【暴力団対策法】
《「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」の通称暴力団の構成員による暴力的な要求行為を規制し、暴力団の対立抗争による市民への危険を防止する措置を講ずることなどによって、市民生活の安全・平穏を確保することを目的として制定された法律。平成4年(1992)施行。暴対法。
[補説]都道府県公安委員会による指定暴力団の指定、暴力団員による民事介入暴力などの暴力的要求行為の禁止・処罰、指定暴力団相互の対立抗争が発生した場合の事務所使用制限、暴力団員による不当行為の防止や市民の被害救済を目的とする都道府県暴力追放運動推進センターの設置などを定めている。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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日本大百科全書(ニッポニカ)

暴力団対策法
ぼうりょくだんたいさくほう

市民生活や経済活動を侵食する暴力団の封じ込めを目的とする法律で、1992年(平成4)3月施行。正式名称は「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」(平成3年法律第77号)。「暴対法」とも略される。特徴は暴力団の指定制度。構成員の犯罪前歴者割合が政令で定める比率以上であることなどの規定に該当する暴力団を、公安委員会が「指定暴力団」または「指定暴力団連合」に指定する。指定された暴力団の組員らは、寄付金や物品購入の強要などを、暴力的要求行為として禁止される。

 その後さらに証券スキャンダルなどで暴力団の「経済ヤクザ化」が表面化すると、損失補填(ほてん)や不当な株の買い取りの要求、競売妨害などを禁ずる改正が行われ、1993年8月に施行された。山口組、稲川会、住吉会の指定暴力団の「寡占化」がみられると、1997年5月に内部抗争時の事務所使用制限が盛り込まれた。2008年(平成20)8月には、それまで対立抗争で市民が巻き込まれたケースに限られていた指定暴力団のトップの「使用者責任」の範囲を広げ、末端の組員の恐喝などの経済的な被害でも組長に賠償を求めることができるようにする改正法が完全施行された。また、行政に対する暴力も規制の対象となった。本法の施行後、暴力団関係者は8万人台で推移していた。

[福井仁法]

 2012年10月、不当要求行為を繰り返す指定暴力団を「特定危険指定暴力団」、危険な対立抗争事件を繰り返す指定暴力団を「特定抗争指定暴力団」に指定し、警戒区域を定めるなどの改正がなされた。2010年以降、暴力団関係者は8万人を割るようになり、2015年時点では4万6900人となっている。

[編集部]

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