●曠野【あらの】
世界大百科事典 第2版
あらの【曠野】
俳諧撰集。山本荷兮(かけい)編。1689年(元禄2)刊。全3巻。《俳諧七部集》の第3集。西行の五百歳忌を記念して,その百首歌にならった部立(ぶだて)の下,発句735句と連句10巻を収める。編集の意図は,芭蕉の序文によると,《冬の日》(1684∥貞享1),《春の日》(1686)の2集に欠けた〈実(まこと)〉の追求にあるというが,巻頭に貞室の〈これはこれはとばかり花の芳野山〉の句を置いたり,貞門や談林の句を数多く採用したりしていて,本集の〈実〉が古風にも共通する有心(うしん)の正風性であったことをうかがわせる。
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
「曠野」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●曠野の関連情報
関連キーワード
| インノケンティウス| ロック| クルムス| 義山理忠| ハノーバー市庁舎| サンバージー| アレクサンデル8世| イギリス・フランス植民地戦争| 井原西鶴| シュパイエル|