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最高裁判所【さいこうさいばんしょ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

最高裁判所
さいこうさいばんしょ
憲法により直接設置されている司法権の最高機関 (憲法 76条1項) 。東京都におかれ (裁判所法6) ,最高裁判所長官と法律の定める員数 (現在 14名) のその他の裁判官 (最高裁判所判事) で構成される (憲法 79条1項,裁判所法5) 。上告および訴訟法で特に定める抗告について裁判権をもつが (裁判所法7) ,一切の法律,命令規則または処分が憲法に適合するか否かを決定する権限を有する終審裁判所である (憲法 81) 点に特徴がある。また,訴訟に関する手続,弁護士,裁判所の内部規律および司法事務処理に関する事項について規則を定める権限 (→規則制定権 ) をもつ (憲法 77) 。大法廷 (全員の裁判官の合議体) または小法廷 (3名以上の裁判官の合議体) で審理および裁判を行うが (裁判所法9) ,事件をいずれで扱うかは最高裁判所の定めるところによる (10条) 。ただし,(1) 当事者の主張に基づいて法令などの憲法適合性を判断するとき (以前の大法廷の合憲判決と意見を同じくする場合を除く) ,(2) 当事者の主張がなくとも法令などを違憲と認めるとき,および (3) 憲法その他の法令の解釈適用について意見が最高裁判所の先例に反する場合には,大法廷で行わなければならない (裁判所法 10条但書) 。裁判書には,各裁判官の意見を表示しなければならない (11条) 。司法行政事務は,裁判官会議の議によるものとし,長官がこれを総括する (12条) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

最高裁判所
日本国憲法に基づき設置された司法の最高機関。内閣指名天皇任命する最高裁判所長官と、内閣が任命する14人の裁判官によって構成される。識見が高く、法律の素養があり、年齢40歳以上の者というのが任命資格で、そのうち少なくとも10人は一定期間以上の法律専門職の経験を持っていなければならない。当初は、裁判官出身者、弁護士出身者、検察官を含む学識経験者から5人ずつ選任されていたが、近年は裁判官が1人増え、弁護士が1人減っている。定年は70歳、10年ごとに国民審査を受ける。最高裁の審理および裁判は、全員の裁判官の合議体である大法廷、またはそれぞれ5人の裁判官の合議体である3つの小法廷で行われるが、法令等の違憲判断や最高裁の判例変更などは大法廷で裁判される。また、最高裁の裁判書には、少数意見を含め、各裁判官の意見を表示することになっている。最高裁は、違憲立法審査権を有する終審裁判所としての裁判権のほか、訴訟手続きなどに関する規則制定権や下級裁判所裁判官の人事権などの司法行政権を持っている。
(土井真一 京都大学大学院教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

さいこう‐さいばんしょ〔サイカウ‐〕【最高裁判所】
司法権の最高国家機関上告および違憲を理由とする特別抗告事件について裁判権を有し、法令の審査権をもつ終審裁判所。最高裁判所長官と14人の裁判官とで構成され、審理および裁判は大法廷または小法廷で行われる。最高裁。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

さいこうさいばんしょ【最高裁判所】
日本国憲法76条1項に基づき設けられた司法の最高機関。東京都に置かれる(裁判所法6条)。 最高裁判所は,1947年5月3日に日本国憲法および裁判所法が施行されるとともに,それまでの大審院に代わるものとして発足した。大審院は,1875年に設置され,86年制定の裁判所官制のもとで一般の裁判に対する上告を審理する裁判所となったが,89年に発布された大日本帝国憲法および翌年施行された裁判所構成法のもと,司法権の独立を基礎とし司法作用の最高権限者としての性格をもつに至った。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

最高裁判所
さいこうさいばんしょ

司法権を担当する国家の最高機関をいう。最高裁と略称される。下級裁判所と異なり、日本国憲法により直接に設置を認められ(憲法76条)、形式的には、明治憲法時代の大審院に対応するが、はるかに高い地位と広い権限が与えられている。最高裁は東京都に置かれている(裁判所法6条)。

[池田政章]

最高裁の構成

最高裁判所長官と14名の最高裁判事により構成され、70歳で定年退職する。長官は内閣の指名に基づき天皇が任命し、各裁判官は内閣が任命する。任命について内閣の専断を防止するため、任命後初めて行われる総選挙の際に、国民審査に付される。最高裁の審理や裁判は、大法廷または小法廷で行われる。大法廷で行われる裁判は、違憲問題の判断と、最高裁の判例変更のほか、小法廷の裁判官の意見が二つに分かれ、その数が同数の場合などである。

[池田政章]

権限

唯一の終審裁判所として、上告および特別抗告について裁判権を有するほか、司法権の最高機関として、違憲立法審査権(法令審査権)、規則制定権、下級裁判所裁判官の指名権、司法行政についての監督権、を有する。

 違憲立法審査権は、具体的な訴訟を通じて、最終的に法律、命令、規則、処分の憲法適合性を審査し、憲法を守り、ひいては基本的人権の保障を図る「憲法の番人」としての役割を果たすものである。

 さらに、憲法によって、単に終審裁判所たる地位のほか、司法権および運営に関する統制権的権限が与えられている。すなわち、訴訟に関する手続、弁護士、裁判所の内部規律および司法事務処理に関する事項について規則を定める権能(憲法77条)で、規則制定権とよばれる。また、下級裁判所裁判官の指名権が与えられ、その任命は最高裁の作成する名簿により内閣が行う(憲法80条1項)ことが定められており、司法権の独立の確保が図られている。このほか、最高裁には、裁判官以外の裁判所職員の任免(裁判所法64条)、裁判所の経費についての予算作成上の権限(同法83条)、および司法行政の監督権(同法80条)などが認められている。これらの権限は、司法権そのものではなく、司法行政権に属するが、司法権の独立の保障に役だっている。

[池田政章]

付属機関

付属機関としては、裁判官などの研究・修養・養成のために置かれた司法研修所、裁判所職員総合研修所のほか、国会図書館の支部図書館としての最高裁判所図書館がある。

[池田政章]

諸外国の例

司法権を担当する国家の最高機関の例を諸外国でみると、イギリスでは最高裁判所Supreme Court、アメリカでは合衆国最高裁判所Supreme Court of the U. S.、フランスでは破毀院(はきいん)Cour de cassationがこれにあたる。イギリスではこれまで中世的制度の名残(なごり)として貴族院House of Lordsが司法の最高機関とされ、法律貴族Law Lordがその任にあたっていたが、2005年の憲法改革法によって最高裁判所が2009年10月に誕生した。また、ドイツの最高裁判所は五つの専門別に分かれ、通常裁判所たる連邦裁判所Bundesgerichtshofのほか、連邦行政裁判所Bundesverwaltungsgericht、連邦財政裁判所Bundesfinanzhof、連邦労働裁判所Bundesarbeitsgericht、連邦社会裁判所Bundessozialgerichtがそれである。

[池田政章]

『樋口陽一・栗城寿夫著『憲法と裁判』(1988・法律文化社)』

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事典・日本の観光資源

最高裁判所
(東京都千代田区)
公共建築百選指定の観光名所。

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精選版 日本国語大辞典

さいこう‐さいばんしょ サイカウ‥【最高裁判所】
〘名〙 司法権の最高機関。一五人の裁判官、すなわち最高裁判所長官および一四人の最高裁判所判事によって構成される。終審裁判所として上告、特別上告、特別抗告について裁判権をもち、一切の法律、命令、規則、処分が憲法に適合するかしないかを最終的に決定する権限をもつ。最高裁。旧憲法下では、大審院がこれに相当した。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社日本史事典 三訂版

最高裁判所
さいこうさいばんしょ
日本国憲法下の司法権の最高機関
民事・刑事・行政すべての司法事件を扱う。1947年東京に設置。旧大審院にあたるが,違憲立法審査権を有し権限ははるかに強い。裁判官は15名で,長官は内閣の指名に基づいて天皇が任命し,ほかは内閣が任命。国民審査に付される。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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