●木曾山【きそやま】
世界大百科事典 第2版
きそやま【木曾山】
木曾川上流域森林地帯の古称。現在の長野県木曾郡(1968年西筑摩郡を改称)全域は,西の御嶽山(おんたけさん),東の木曾山脈に囲まれ,面積の約95%を山林が占め,〈木曾檜(ひのき)〉は日本三大美林の一つとして知られる。 《続日本紀》大宝2年(702)条,和銅6年(713)条に美濃の国司が〈吉蘇(きそ)〉路を切り開いた記事が見えるが,これによって木曾と畿内近国とが結ばれ,木曾山林の開発が緒につくにつれて,美濃・信濃両国が争奪を繰り返すようになったため,879年(元慶3)美濃国恵那郡の所属とされた(《日本三代実録》)。
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精選版 日本国語大辞典
きそ‐やま【木曾山】
現在の長野県木曾郡一円に、裏木曾山(美濃国恵那郡北部、現在の川上村、加子母村、付知町一帯)を含めた地域の総称。単に木曾ともいう。江戸時代は尾張藩の所領であったが、全体の約九五パーセントが山林であるのと、その山林がヒノキの主産地であったところから生じた通称。
※夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部「木曾山一帯を支配する尾張藩の」
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