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木霊【こだま】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

木霊
こだま
木の精霊のこと。々に霊が宿っていると考える樹木崇拝の一つ。木に傷をつければ痛む,切倒せば死ぬとされ,供物を捧げれば人々に恩恵を与え,また無視すれば災害をもたらすと考えられたことから生じた。古くギリシア・ローマ時代の神話にもみられ,たとえばホメロスの詩にあるアフロディテへの讃頌は,木霊へのそれであった。日本にも古くからこの信仰があり,人声の反響のことをコダマあるいは「山彦」と呼ぶのも,木の精,あるいは山の精が返事をしていると考えたためである。沖縄のキジムンも木の精の一つ (→きじもの ) 。その他,古いつばきの木が化けてなる火の玉とか,大木からだしぬけに現れる妖怪とか,古いかきの木が化けた大入道などは,いずれも木霊の変形したものにほかならない。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

こ‐だま【木霊/×谺/木魂】
[名](スル)《近世初めまでは「こたま」》
樹木に宿る精霊。木の精。
「―が攫(さら)うぜ、昼間だって容赦はねえよ」〈鏡花高野聖
1がこたえるものと考えたところから》声や音が山や谷などに反響すること。また、その声や音。山びこ。「銃声が谷間に―する」
歌舞伎下座音楽で、小鼓2丁を下座と上手舞台裏とに分かれ、響き合うように打つもの。深山幽谷などのを出す。

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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こだま[列車・中継衛星]
東海道山陽新幹線で運行されている特別急行列車の愛称。昭和39年(1964)の東海道新幹線の開業とともに運行を開始。「ひかり」などの乗り継ぎに用いられる緩行列車で、山陽新幹線開業後も途中区間を結ぶのみで東京博多間直通などはない。
宇宙開発事業団(現JAXA(ジャクサ))が開発したデータ中継衛星の愛称。平成14年(2002)に打ち上げられ、インド洋上空の静止軌道に配置。低軌道中軌道人工衛星、および国際宇宙ステーションISS)の日本の実験棟きぼうとの通信の中継に利用された。最大通信速度は240Mbps以上。平成29年(2017)に運用終了。データ中継技術衛星(DRTS)。

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世界大百科事典 第2版

こだま【木霊】
樹木に宿る精霊をいう。《和名抄》では樹神を〈和名古多万〉としている。また《源氏物語》の〈手習〉に〈たとひ,まことに人なりとも,・木魂やうのものゝ,欺きて,とりもて来たるにこそ侍らめ〉とあり,木霊は古くから怪異をなす霊とされていた。《徒然草》235段にも〈あるじなき所には……こたまなど云ふ,けしからぬかたちもあらはるるものなり〉とある。また《嬉遊笑覧》などでは天狗のこととされている。今日では,木霊は山などで人の声を反響する山彦のこととされているが,もとは山彦も山の樹木に宿る精霊のなせるわざと考えられていた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

木霊
こだま
樹木に宿る精霊。また転じて山の反響をいう。樹木に精霊の宿ることは、広く諸民族に信じられていた。日本でも同様で、『延喜式(えんぎしき)』には、遣唐使船をつくるための樹木を伐採するとき、木霊ならびに山の神を祭ったという記事がある。『源氏物語』や『徒然草(つれづれぐさ)』では妖怪(ようかい)ふうのもののように記されている。沖縄でキジモノといわれる妖怪も木の精の意で、古木をすみかにした童形の魔物で、これと親しくなると漁運に恵まれ、富み栄えたという話が多い。山の樹木の霊であっても、船材にするため海の漁と関連するのであり、また霊的なものが妖怪化する過程をみることができる。山の反響の谺(こだま)は、音声が山に当たって返ってくるのを、山の霊がこたえるのだと考えたものである。山彦(やまびこ)、山響き、山鳴りなどといい、山の神、山男、天狗(てんぐ)、天邪鬼(あまのじゃく)などが人まねをするともいう。物理現象を怪異現象のように受け止めていたのである。[井之口章次]

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