●杉村春子【すぎむらはるこ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
杉村春子
すぎむらはるこ
[没]1997.4.4. 東京
女優。本姓石山。山中高等女学校卒業後,音楽家志望から転じて,1927年築地小劇場の研究生となる。築地座で頭角を現し,37年,岸田国士,岩田豊雄,久保田万太郎が創立した文学座に参加,中心女優となる。第2次世界大戦中および 63年の2度にわたる劇団分裂の危機を乗越えて活躍。森本薫,飯沢匡,三島由紀夫,福田恆存らの作家に恵まれ,『女の一生』のけい,『欲望という名の電車』のブランチ,『鹿鳴館』の朝子,『華岡青洲の妻』の於継 (おつぎ) ,『ふるあめりかに袖はぬらさじ』のお園など当り役が数多くあった。 1947年日本芸術院賞,69年朝日賞受賞,74年文化功労者など十数回にわたり表彰を受けている。また,95年には文化勲章候補にあげられたが辞退した。
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デジタル大辞泉
すぎむら‐はるこ【杉村春子】
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus
杉村春子 すぎむら-はるこ
明治39年1月6日生まれ。昭和2年築地小劇場に入団,「何が彼女をさうさせたか」で初舞台。12年文学座創立に参加,「ファニー」の主役以降劇団の中核となり,「女の一生」「欲望という名の電車」などの舞台のほか映画,テレビでも活躍した。23年芸術院賞受賞。49年文化功労者。平成9年4月4日死去。91歳。広島県出身。山中高女卒。本名は石山春子。著作に自伝「舞台女優」など。
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世界大百科事典 第2版
すぎむらはるこ【杉村春子】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
杉村春子
すぎむらはるこ
(1909―1997)
女優。本名石山春子。広島県生まれ。広島山中高等女学校卒業。広島女学院音楽教師を経て、1927年(昭和2)上京、築地(つきじ)小劇場の研究生となった。同年『何が彼女をさうさせたか』のオルガン弾きで初舞台。32年築地座結成に参加、37年文学座の創立に加わり、40年の『ファニー』の主役で同座の中心的女優となる。45年に森本薫(かおる)作『女の一生』で主役布引(ぬのびき)けいを演じ、代表作となり上演を重ねた。63年(昭和38)以降文学座の再三の分裂・脱退にもめげず、同座の主柱として活躍。『欲望という名の電車』のブランチ、『鹿鳴館(ろくめいかん)』の朝子などの名演技で知られる。映画、テレビの出演も多い。74年文化功労者。95年(平成7)文化勲章の候補にあがったが辞退した。
[水落 潔]
『杉村春子著『自分で選んだ道』(1969・六芸書房)』
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