●李下に冠を正さず【リカニカンムリヲタダサズ】
デジタル大辞泉
李下(りか)に冠(かんむり)を正(ただ)さず
《スモモの木の下で冠をかぶりなおそうとして手を上げると、実を盗むのかと疑われるから、そこでは直すべきではないという意の、古楽府「君子行」から》人から疑いをかけられるような行いは避けるべきであるということのたとえ。→瓜田(かでん)に履(くつ)を納(い)れず →瓜田李下(かでんりか)
出典:小学館
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とっさの日本語便利帳
李下に冠を正さず
実がなっている李の木の下で冠を直さない。実を取ろうとしていると思われるからだ。また瓜の畑でしゃがんで履物をはきなおすこともしない。瓜を盗むと思われるからだ(「瓜田に履を納〔い〕れず」)。君子は疑われるようなことは未然に防ぐもの。
出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」
精選版 日本国語大辞典
りか【李下】 に 冠(かんむり・かぶり)を=正(ただ)さず[=直(なお)さず]
スモモの木の下で手を上げると、果実を盗むかと疑われるから、冠が曲がってもそこでは正すべきではないの意で、嫌疑を受けるような行為はすべきではないといういましめ。李下の冠。〔文明本節用集(室町中)〕 〔古楽府‐君子行〕
出典:精選版 日本国語大辞典
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ことわざを知る辞典
李下に冠を正さず
すももの木の下で冠を直すような、他人から疑われかねない行動は慎まなくてはならない。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、且元は自ら破ってまで豊家の安泰を願った[早乙女貢*大坂城炎上す|1970]
[解説] 「古楽府―君子行」の「君子は未然を防ぎ、嫌疑の間に処らず、瓜 田 に履 を納 れず、李下に冠を正さず」から出て、対句の「瓜田に履を納れず」とともに人口に膾炙したもの。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、且元は自ら破ってまで豊家の安泰を願った[早乙女貢*大坂城炎上す|1970]
[解説] 「古楽府―君子行」の「君子は未然を防ぎ、嫌疑の間に処らず、
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故事成語を知る辞典
李下に冠を正さず
悪いことをしているのではないか、と疑いを招くような言動は、しない方がよい、という戒めのことば。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、且 元 は自ら破ってまで豊 家 の安泰を願った[早乙女貢*大坂城炎上す|1970]
[由来] 「文選―古 楽 府 」に収録された「君 子 行 」という詩の一節から。「きちんとした人間は、災いは未然に防ぎ、疑惑を招くようなことはしない」という出だしに続いて、「瓜 田 に履 を納 れず、李下に冠を正さず(ウリ畑では、かがみこんで履物を履き直すようなことはしないし、スモモの木の下では、手を上げて冠をかぶり直すようなことはしない)」とうたっています。どちらも、ウリやスモモを盗んでいると勘違いされないための用心です。
[使用例] 善意の行動の一々を、逆にとられて、悪意だ悪意だと重ねられれば、(いっそそれならば)という気になる。李下に冠をたださずといういましめを、
[由来] 「文選―
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