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村方騒動【むらかたそうどう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

村方騒動
むらかたそうどう
村方一件,村方出入,小前騒動ともいう。江戸時代中期以降,農民層分解進展に伴う農村構造や秩序変質,転換につれて多くみられる一種の村政改革運動。 650件以上が報告されている。百姓一揆が,直接的に封建権力と対抗関係をもつのに対し,村方騒動は一般農民すなわち小前百姓 (→小前 ) が村役人層の非違,不正をあばいてそれを領主に訴えるところに特徴がある。はなやかではないが,農民が身近な生活の場で,地味な要求を掲げ,しかもその目的を達した場合が多い。具体的には (1) 年貢,諸役に関するもの,(2) 村政運営に関するもの,(3) 質地,小作に関するもの,(4) その他村落生活一般,農業経営に関するものなどで,(1) は年貢の割付け納入,立替えに関するものが圧倒的で,村役人に与えられた種々の免租の特典の廃止を要求するもの,(2) は村入用の負担に関する不正,不公平,(3) は小作料引下げ,小作地取上げ反対といった小作騒動,(4) は用水入会利用の公平,あるいは宮座など村落内の特権的社会関係の打破を要求するものが多かった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

むらかた‐そうどう〔‐サウドウ〕【村方騒動】
江戸中期から後期にかけて各地で頻発した農民の村政改革運動。村役人による年貢勘定の不正や、地位を利用した私欲などを糾弾し、領主に訴え出るなどした。小前(こまえ)騒動。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

むらかたそうどう【村方騒動】
江戸時代の村落内部の対立,闘争。村方出入(でいり),小前(こまえ)騒動ともいう。江戸時代の村落は,前後の時代と比べると小農の比率が高く,比較的に均一な印象を与えるが,実際には上下の階層差が小さくなかった。村落の成員はほとんど百姓身分の農民だったが,初期には百姓以下の名子(なご),前地(まえち),被官(ひかん)などと呼ばれる隷属身分の下層農民がかなり存在した。また百姓身分であっても,家格によって家宅の構造や衣類の種類や婚姻葬儀の形式などの区別が強いられていた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

村方騒動
むらかたそうどう

江戸時代の村役人に対する小前(こまえ)百姓たちの不正糾弾(きっうだん)闘争。小前騒動、村方出入(でいり)ともよぶ。村請制(むらうけせい)下の近世村落では、村役人に広範な徴租・統治機能が付与されており、村役人が不正を働かしうる余地が存在したので、小前百姓らがその不正を摘発し、糾弾する村方騒動が多数発生した。青木虹二(こうじ)編『百姓一揆(いっき)総合年表』には、全国各地で3000余件の事件が確認されているが、実際にはさらに多数の事件が存在したものと推定される。小前百姓たちの要求は、年貢・村入用の勘定不正をはじめとして、普請(ふしん)・助郷役(すけごうやく)などの人足割付(にんそくわりつけ)、田畑の横領、入会地(いりあいち)などの不正使用、家格問題、小作年貢問題などの村人の生活上多岐にわたって展開し、村役人の退役を求め、跡役の入札(いれふだ)(選挙)制などを要求することもある。通常の騒動は、小前が訴願し、村役人の返答書が作成され、役所での吟味は受けるが、周辺村落の村役人や寺院などが扱人となり、内済(ないさい)が成立して解決するものが多いが、後期に至ると幕府や藩に越訴(おっそ)するものや、打毀(うちこわし)へ発展するものもみられる。初期の騒動は、土豪の系譜を引く村役人の諸特権に対して展開し、寛文(かんぶん)期(1661~73)ころから年貢・諸役の面割(めんわり)から高割(たかわり)への変化要求が顕著にみられる。中期以降は、発生件数が著しく増加するとともに、質地関係の進展に伴い小作騒動的要素が強まってくる。

[保坂 智]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

むらかた‐そうどう ‥サウドウ【村方騒動】
〘名〙 江戸時代後半、各村で頻発した、農民の村政改革を求める運動。村役人の不正・横暴などを領主に直訴するなどした。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社日本史事典 三訂版

村方騒動
むらかたそうどう
江戸中期以後,村の内部でおこった民主的改革運動
小百姓・水呑百姓は,村役人の年貢および村費の徴収などについての不正を追及,村役人の改選・村政の民主的運営を要求した。地主と小百姓・水呑百姓との対立の現れである。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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