●杞憂【キユウ】
デジタル大辞泉
き‐ゆう〔‐イウ〕【×杞憂】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
杞憂
きゆう
無用の心配、取り越し苦労をいう。中国、周の時代の杞の国(現河南(かなん/ホーナン)省開封(かいほう/カイフォン)のあたり)に、いまにも天が崩れ落ちて、身の置きどころがなくなると心配し、寝食を忘れて憂えた人があり、この人を心配して、天が落ちてくることなどはないと、いろいろ説明して、ようやく納得させた人がいた、と伝える『列子』「天瑞篇(てんずいへん)」の故事による。「杞人の憂」ともいう。
[田所義行]
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精選版 日本国語大辞典
き‐ゆう ‥イウ【杞憂】
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故事成語を知る辞典
杞憂
[使用例] 察するに、世間で好く云う
[使用例] 余には子種はないものか、との家光の杞憂は一度に雲散霧消し、翌寛永十四年閏三月五日、お振の方は姫君を産み奉ったのであった[松本利昭*春日局|1988]
[由来] 「列子―
[解説] ❶隕石や地滑りを知っている私たちからすれば、ちょっと甘い議論。ただ、「列子」の真意は、そこにはありません。この話には続きがあり、そこでは、天地が崩れる可能性を説く人物が登場し、最終的には、崩れるかもしれないし崩れないかもしれない、だから心配してもしかたがない、という結論に達しています。❷現実には、心配する必要のないことなど、なかなか存在しません。とはいえ、希望的観測の上に立って使ったり、後の経過を踏まえて「杞憂に終わった」というふうに用いることができます。
〔異形〕杞人の憂い/杞人、天を憂う。
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