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条例【じょうれい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

条例
じょうれい
地方公共団体が自治立法権(→自治立法)に基づいて制定する法の形式。日本国憲法94条により,地方公共団体は国で定める法律政令とは別に,その地方の事務に関し議会議決を経て独自の法規を制定できる。その効力は法律の範囲内とされるが,自治立法権を積極的に解釈する立場からは,法目的実現のために基準を法律より厳しくする「上乗せ条例」や,地域問題の解決のために独自の条例を制定できると解されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

条例
地方公共団体が自治立法権に基づいて制定する法の一形式。憲法は第94条において、自治体が法律の範囲内で条例を制定できることを保障している。また、地方自治法法令に特別の定めがあるものを除き、条例に罰則を設けることを認めている。条例に規定される事項は、地方公共団体の事務に関するものであり、かつ、法令に違反しないものでなければならない。しかしながら、法令に明文の規定がなく、立法の目的・趣旨が各地方公共団体の裁量を許容している場合には、法令の規定よりも強い規制(いわゆる上乗せ、横出し条例)もできるとされ、住民の福祉のために条例を積極利用すべきとの声も強い。1999年の地方自治法改正により、自治事務はもとより、法定受託事務についても原則的には法令に違反しない限り、条例を制定することができることになった。
(北山俊哉 関西学院大学教授 / 笠京子 明治大学大学院教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

じょう‐れい〔デウ‐〕【条例】
地方公共団体がその自治権に基づき、法令の範囲内で議会の議決によって制定する法。「騒音防止条例
条令」に同じ。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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とっさの日本語便利帳

条例
地方公共団体がその自治権に基づき、議会の議決によって制定する。都道府県条例と市町村条例があり、迷惑防止条例、青少年保護条例、公害防止条例などが有名。条例の違反には二年以下の懲役・禁錮、一〇〇万円以下の罰金、拘留、科料もしくは没収の刑、または五万円以下の過料を科すことができる。

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

世界大百科事典 第2版

じょうれい【条例】
都道府県,市町村,特別区の制定する自主法。ただし,明治初期には〈市区改正条例〉〈新聞紙条例〉のように国の法令にも〈条例〉のが使われていた。地方自治体条例制定権は,今日,日本国憲法94条および地方自治法14条に保障されているが,第2次大戦前の明治憲法の下では条例制定権の憲法保障は存在しなかった。市町村の条例制定権は1888年制定の市制,町村制に定められたが,府県のそれは1929年の府県制の改正によって認められた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

条例
じょうれい
地方公共団体(都道府県・市町村など)がその権限に属する事務に関し、法令の範囲内で議会の議決を経て制定する自治立法をさす。地方公共団体の長がその事務について制定する規則とは異なる。明治憲法下でも、地方公共団体は条例を制定することができたが、中央集権制度の下にあって条例で規定すべき事項も少なく、刑罰を定めることも許されず、その重要性は小さかった。日本国憲法では、その第92条以下で地方自治、自治立法権が保障されたことに伴い、条例についても、その性質、規定事項、実効性の保障手段のすべての点で強化され、著しく重要性を増した。すなわち、条例は法令(法律だけでなく、政令・省令も含む)に違反することはできないが、地方公共団体の権限に属するすべての事務について規定できる(地方自治法14条以下)。
 義務を課し、権利を制限するには条例を制定しなければならない(いわゆる侵害留保説の立法化)。命令をするとか、税金を賦課するには条例が必要となる。首長の定める規則や内部の要綱などで権利制限・義務賦課をすることはできない。補助金を支給するとか、休肝日を定める条例のように単なる訓示規定にとどまるものは本来条例がなくてもよいが、条例を制定してもよい。
 また、条例の実効性を確保するため、刑罰規定(2年以下の懲役・禁錮、100万円以下の罰金、拘留・科料または没収)または5万円以下の過料を置くこともできる。
 条例の例としては、工場誘致条例、育英資金貸付条例、公害防止条例、公安条例、青少年保護条例、ぐれん隊防止条例、ストーカー規制条例、迷惑防止条例、琵琶(びわ)湖周辺での有リン合成洗剤の使用を禁止する滋賀県の富栄養化防止条例、ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例、犬害を防止する飼犬・野犬条例、消費者保護条例、情報公開条例、個人情報保護条例、政治倫理条例、県土保全条例、まちづくり条例、環境影響評価条例、廃棄物条例、放置自転車対策条例など、日常生活に密接な関係のあるものも多い。
 2000年(平成12)の分権改革前は、いわゆる機関委任事務は地方公共団体の事務ではないので、条例の対象とはならないとされてきたが、改革後は、地方公共団体で行われている事務はすべて地方公共団体の事務とされ、自治事務だけではなく、法定受託事務でも、条例制定の対象となる。
 条例のなかには、国の法律によって条例制定を地方公共団体に委任したり(屋外広告物条例、日影規制条例、景観規制条例など)、条例で制定できる範囲を示したり(大気汚染防止法、水質汚濁防止法など)するものがある。その種の条例においてはその授権の範囲内にあるかどうかが争点になるが、国の法律に授権されない独自の条例においては、地方公共団体の事務に関して規定されているか、国の法令に違反していないかが争点になる。たとえば、取引関係は国法である民法で定められているから、条例では介入できないので、品質保証条例では保証の内容を義務づけるのでなく、保証された内容を表示するにとどめるなど、くふうを凝らしている。まちづくり条例では、都市計画法、建築基準法に違反しないかが、つねに争点となる。
 条例は一般には、議員からの提案か首長からの提案で、議会の多数決で制定されるが、住民が選挙権者の50分の1以上の連署により条例の制定改廃を請求することもできる(地方自治法12条、74条以下)。しかし、住民投票で条例を制定することは認められておらず、結局は議会で否決されることが多い。税金の値下げについては条例の制定請求も認められていない。住民自治は極めて不十分である。[阿部泰隆]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

じょう‐れい デウ‥【条例】
〘名〙
① 箇条書にされた法令。条令。
※続日本紀‐慶雲三年(706)二月庚寅「輸調多少議作余条例。其四〈略〉商量作安穏条例、永為法式
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八「巴力門(パーリメント)の条例、法院の讞案」 〔後漢書‐班彪伝〕
② 地方公共団体の議会の議決によって制定する法。法令に違反しない限り、固有事務・委任事務・行政事務のすべてにわたって認められ、また、一定限度の罰則を設けることもできる。
※市制及町村制(明治二一年)(1888)市制・一〇条「条例を設けて之を規定することを得」

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