●条鰭類【じょうきるい】
世界大百科事典 第2版
じょうきるい【条鰭類】
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デジタル大辞泉
じょうき‐るい〔デウキ‐〕【条×鰭類】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
条鰭類
じょうきるい
[学] Actinopterygii
脊索(せきさく)動物門Chordata、硬骨魚綱Osteichthyes、条鰭亜綱に属する魚類の総称。シーラカンス類と肺魚類を含む肉鰭(にくき)類Sarcopterygiiを除く硬骨魚類で、現生の魚類の大部分を占める。硬骨魚綱を使わずに条鰭綱とする説もある。魚類として進化の主流にあるグループで、古い形質を保有する一部の魚類を除くと、われわれになじみ深い普通の魚類の大部分を占める。背骨などがよく硬骨化していること、肺は不完全か退化してうきぶくろとなること、各ひれに棘(とげ)または軟条がよく発達すること、心臓は心臓球が退化し、動脈球が発達すること、尾びれが正尾(せいび)であることなどが特徴。卵は小さく、卵生が大部分である。中生代の終わりから新生代にかけて大いに栄え、海洋での生活に適した方向へ進化した。
この類は軟質類Chondrostei、腕鰭類Cladistia、新鰭類Neopterygiiに大別される。このうち前二者は中生代の終わりごろに勢力を失った。現存するチョウザメ類は軟質類の、ポリプテルス類(多鰭類)は腕鰭類の、また以前、全骨類にまとめられていたアミアやガーパイクは新鰭類のなかに入れられ、いずれも数少ない生き残りである。残りの新鰭類は真骨類Teleosteiで、1億年余り前から栄えだし、現在、進化の頂点にある。一般になじみの深いイワシ、サケ、コイ、タラ、タイ、アンコウ、フグ、ヒラメ・カレイ、カサゴ、スズキ、カツオ、マグロの種類はすべて真骨類に属し、種類数は2万6840種を含む。現存する魚類の96%を占め、水産上重要な種類はほとんど真骨類に含まれる。
[落合 明・尼岡邦夫 2015年1月20日]
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