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東洋思想【とうようしそう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

東洋思想
とうようしそう
東洋という言葉は西洋に対する概念で,ヨーロッパ人が東洋思想というときにはエジプトバビロニアインド,中国といった広い地域にわたって成立した思想をさす。しかし日本で東洋思想を問題にするときは,日本の主体的立場を重視し,独立した思想類型として日本の思想を考え,これに深い影響を及ぼした中国,インドの思想を加えて3つの思想類型を考察することが多い。西洋に対する東洋という前提があるから,西洋との主体的位置関係によって東洋思想の範囲と意義も異なってくる。こうした前提から東洋思想の特色は西洋思想と根本的に異なる共通の性格に求められることになる。東洋は近代科学技術文明を生み出さなかったが,近代文明は西洋における合理主義に基づくから東洋思想の特色は非合理主義であるともいえる。東洋思想として一括されるさまざまな思想は,それぞれの地域で異なった成立発展の仕方をし,それぞれに異質である。西洋近代文明が行きづまりの状況を示している今日,東洋における思想を単に共通点を取出すのではなく,それぞれの独自性に照してその可能性を検討することがより望まれる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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