●板絵【いたえ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
板絵
いたえ
panel painting
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デジタル大辞泉
いた‐え〔‐ヱ〕【板絵】
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世界大百科事典 第2版
いたえ【板絵】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
板絵
いたえ
主として日本・中国美術で使われる古美術用語。壁土や布(麻、絹)に描いた絵と区別して、木の板に描いた彩色画を一括して板絵と称する。この場合、板の表面に白土を薄く塗って下地とし、その上に彩色するのと、板に麻布を張り漆を置いて白土を塗り下地にして描くのと2通りのやり方がある。板絵の用いられる分野としては、工芸品の装飾画として描かれる場合と、壁画、つまり堂塔の内部の壁面に描かれる場合の二つに分けることができる。前者を代表するものに法隆寺の玉虫厨子(たまむしずし)および橘夫人念持仏(たちばなふじんねんじぶつ)厨子の須弥座(しゅみざ)にみられる、はめ込みになっている板絵がある。とくに玉虫厨子の両側面に描かれた本生譚(ほんしょうたん)は飛鳥(あすか)期絵画の名品として名高い。後者では板を矧(は)ぎ合わせ大画面を構成するものが多く、奈良室生寺(むろうじ)金堂の伝帝釈天曼荼羅図(たいしゃくてんまんだらず)、京都醍醐寺(だいごじ)五重塔の両界曼荼羅図と真言八祖像などは平安前期の仏画の傑作である。また宇治平等院鳳凰堂(ほうおうどう)の本尊の周囲の壁画、扉(とびら)絵も大画面の板絵として描かれた来迎図(らいごうず)で、大和絵(やまとえ)の名品として知られる。鎌倉時代になると奈良薬師寺の鎮守、休ヶ岡八幡宮(やすみがおかはちまんぐう)の板絵神像、滋賀西明寺塔内の法華説相図など絵画史上重要な遺品が多い。日本以外ではスタインが西域南道コータン(ホータン)付近のダンダーン・ウイリク寺院址(し)で発掘将来した蚕種西漸説話の板絵(大英博物館)は、中央アジアにおける寺院の壁画を知る貴重な遺品である。
[永井信一]
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精選版 日本国語大辞典
いた‐え ‥ヱ【板絵】
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