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桟敷【さじき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

桟敷
さじき
演劇,相撲など興行場の上等の見物席古語には仮床 (さずき) といい,地上より高く造られた神招ぎの場所といわれるが,室町時代以降は祭礼田楽猿楽などの見物席として,土間に対する上等の席をさすようになった。歌舞伎劇場でもこれを継承して,初期から野天の大衆席の左右に屋根をもった桟敷があり,元禄年間には2階桟敷も造られた。享保頃に劇場はその全体が一つ屋根におおわれる形式に発達したが,桟敷は1,2階の東西桟敷 (左右の桟敷) ,2階正面の向桟敷 (むこうさじき) となって残った。享和3 (1803) 年の江戸劇場では,東西とも 22間あり,入場料も1階の切落しという大衆席が1人 132文であるのに対し,桟敷は1間 (7人詰) で銀 25~35匁であった。近代になり桟敷は次第に椅子席となり,廃止され,現在では1階の左右の座席などにその名残りをとどめている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

さ‐じき【桟敷】
《「さずき(仮庪)」の音変化》
祭りの行列や花火の見物などのために、道路や川などに面してつくる仮設の席。桟敷席。
劇場・相撲場などで、一段高くつくった板敷きの見物席。江戸時代の歌舞伎劇場では、平土間の左右に一段高く2階造りにつくった上等の見物席。桟敷席

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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さん‐じき【桟敷】
さじき」に同じ。
「勧進能ありしに、金子(きんす)一枚づつの―を」〈浮・永代蔵・四〉

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世界大百科事典 第2版

さじき【桟敷】
劇場や演能場,相撲小屋などで,大衆席である土間に対して一段高く床を張って造られた,上級の観客席をいう。その古い例は《古事記》や《日本書紀》に見られる〈仮庪(さずき)〉で,これは観覧席ではなく,神事の際の一段高く床を張った仮設の台,つまり舞台的な意味を持つものだった。観覧席としての桟敷は平安中期以降に多く造られる。これは賀茂祭などの祭礼の行列や,行幸の行列を貴族たちが見物するためのもので,洛中街頭に多く造られた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

桟敷
さじき

日本の劇場における上級の観客席の称。古代祭祀(さいし)において神招(お)ぎの場とされた「さずき」(仮床)が、平安時代には貴族の祭り見物のために仮設される見物席の称に用いられ、さらに中世には神事あるいは勧進の猿楽(さるがく)や勧進田楽(でんがく)などの興行に際して設置される高級の観客席の名称として定着した。歌舞伎(かぶき)や人形浄瑠璃(じょうるり)の劇場もこれを継承し、桟敷席を設けた。初期には三尺高一層式で、下は吹抜けになっていたが、元禄(げんろく)期(1688~1704)には二層式になり、簾(すだれ)なども華美なものを用いるようになった。上等の観客はそれぞれ出入りの芝居茶屋を通じて席を予約し、桟敷で見物した。1階の桟敷を鶉(うずら)と通称するのは、土間の客が立ち入るのを防ぐために2本の横木をはめたのが、鶉の籠(かご)に似ていたからである。1720年(享保5)の江戸・中村座には、東15間、西16間、向(むこう)9間、合計40間(約73メートル)の桟敷があった。

 関東大震災(1923)以後、ほとんどの劇場が椅子(いす)席に改められたが、今日でも東京の歌舞伎座、新橋演舞場、大阪の新歌舞伎座、京都の南座などにその名残(なごり)をとどめている。なお、相撲(すもう)場でも桟敷席の称を使っている。

[服部幸雄]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

さ‐じき【桟敷】
〘名〙
① 祭礼などを見物するために、地面より一段高く作られた観覧席。祭列の行路の両側などに仮設されるもの。また、常設のものもあった。桟敷席。
※九暦‐九条殿記・五月節・天慶七年(944)五月六日「十列八番之間、左衛門陣間狭敷有大闘乱之事
※栄花(1028‐92頃)様々のよろこび「かくて御禊になりぬれば、東三条の北面のついひぢ崩して、御さじきせさせたまひて」
② 演能場、劇場、相撲小屋などで、一段高く作られた上級の観客席。大衆席である土間に対していう。
※太平記(14C後)二七「四条川原に桟敷(サシキ)を打つ」
※談義本・根無草(1763‐69)前「桟敷(サジキ)も下も声々に、暫鳴(なり)もしづまらず」

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さん‐じき【桟敷】
〘名〙 =さじき(桟敷)色葉字類抄(1177‐81)〕
※わらんべ草(1660)五「三の御丸にて、さんじきをかまへ、御能御上覧有し時」

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