●楕円【だえん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
楕円
だえん
ellipse
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
だ‐えん〔‐ヱン〕【×楕円/×橢円】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
だえん【楕円 ellipse】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
楕円
だえん
ellipse
円錐(えんすい)曲線の一つ。長円ともいう。2定点F、F′からの距離の和が一定である点の軌跡が楕円であり、F、F′をその焦点という(
の形の方程式で表される。F、F′が一致すれば円となるので、円は楕円の一種である。Oを楕円の中心、中心を通る弦を直径という。とくに のAA′、BB′をそれぞれ長軸、短軸、これらをあわせて主軸という。一方の焦点から出た光は楕円で反射してすべて他方の焦点に集まる、という性質をもつ。x2+y2=a2なる円を楕円(*)の補助円という( )。
x=acos, y=bsin
なる点P(x, y)は楕円上にあり、x′=acos, y′=asin
なる点Q(x′, y′)は補助円上にあるから、楕円は補助円をy軸方向にb:aの比で収縮したものである。x軸とQOによってつくられる角
をPの離心角という。一つの直径g1に平行な弦の中点の軌跡はまた一つの直径g2となる。このときg2に平行な弦の中点の軌跡はg1で、g1とg2とは互いに共役な直径といわれる( )。
楕円はまた、定直線と定点からの距離の比が1より小さい一定値である点の軌跡、ともいうことができる。
で与えられる。λを径数(パラメーター)とする二次曲線群
は、λ<βならば楕円を、β<λ<αならば双曲線を表し、すべて同じ焦点〔=(α-β), 0〕をもつ。このとき、平面上の原点以外の任意の点Pを通って、この二次曲線群の一つの楕円と一つの双曲線があり、それらはPで互いに直交する( )。このように焦点を共有する楕円、双曲線は共焦点であるという。
楕円は円錐曲線の一つとして紀元前200年以上前にアポロニウスらによって学問的に研究された。それが2000年近くもたってから「惑星は太陽を一焦点とする楕円軌道を描く」というケプラーの法則によって実用上の意味をもつことになったのは興味深い。
[立花俊一]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「楕円」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●楕円の関連情報