●極限【キョクゲン】
デジタル大辞泉
きょく‐げん【極限】
2 数列の項の番号を限りなく大きくするとき、または関数の変数の値をある値に近づけるか正・負の無限大にするときに、数列や関数値が限りなく近づく一定の値。極限値。
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世界大百科事典 第2版
きょくげん【極限 limit】




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日本大百科全書(ニッポニカ)
極限
きょくげん
数列a1, a2,……, an,……において、添数のnが限りなく大きくなるとき、anの値がある値Aに限りなく近づくならば、anはAに収束するといい、Aをこの数列の極限値limit valueといって、
と書く。また、nを大きくするとき、anが限りなく大きくなるならば、anは正の無限大に発散するといい、
と書く。nを大きくするとき、anが負でその絶対値が限りなく大きくなるならば、anは負の無限大に発散するといい、
と書く。anがある極限値に収束する場合、あるいは正または負の無限大に発散するとき、極限があるといい、そうでないとき、極限がないという。数列の極限はこのように、数列においてnが限りなく大きくなるとき、anがどのようになるかを考えるための概念的な用語である。
[竹之内脩]
関数の極限
関数f(x)はx=aの近くで定義されているとする(x=aでは定義されていなくてもかまわない)。このときxが限りなくaに近づくときf(x)の値がどのようになっていくかが極限の問題である。
(1) f(x)はある定まった値bに限りなく近づく。このとき、f(x)はbに収束するといい、bを、xがaに近づいたときのf(x)の極限値といって、
と書く( の(1))。
(2) f(x)はいかなる値をも超えて大きくなっていく。このときf(x)は正の無限大に発散するといって、
と書く( の(2))。f(x)が負の値をとって、その絶対値が限りなく大きくなるとき、f(x)は負の無限大に発散するという。以上が極限のある場合である。次に極限のない場合を考える。
(3) f(x)は有界(関数の値が、ある数を超えず、また、ある数より小さくならないとき、その関数を有界であるという)であるが極限のない場合(
の(3))。(4) f(x)は有界でなく極限のない場合(
の(4))。 なお極限のない場合、aの片側だけをみると極限のある場合もある(
で表す。同様に、右側極限値
が定められる。
[竹之内脩]
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精選版 日本国語大辞典
きょく‐げん【極限】
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