●構図【こうず】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
構図
こうず
composition
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デジタル大辞泉
こう‐ず〔‐ヅ〕【構図】
2 構成された図形。
3 物事を全体的にとらえたときのすがた・かたち。「未来都市の―を語る」「汚職事件の―」
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日本大百科全書(ニッポニカ)
構図
こうず
composition
絵画に代表される平面的造形作品の画面構成を構図とよぶ。したがって画面上のすべての視覚的要素が構図を決定する要素であり、構図は絵画のもっとも本質的な部分を形成するものである。構図を決定する基本的要素には、画面上のさまざまな形象(人物や物、背景)の形態と、それぞれの占める位置、すなわち形ある物と空間との関係を第一にあげることができる。ついで形象のもつ量塊相互の関係、形態そのものの特徴、そして全体を統一するある種の幾何学的原理などをあげることができる。さらに、これらの要素と不可分であり、また同等の重要性を有するものとして、明暗表現と色価の調整をあげなければならない。遠近法は、これら諸要素を統一する重要な原理の一つであるが、ルネサンス以来の幾何学的に精巧な線遠近法や空気遠近法と、古代エジプトあるいは東洋の絵画における並列的な遠近法には、本質的に異なる視覚的原理があり、その技法によって生み出される絵画空間はきわめて異質である。構図の諸要素それぞれに、視覚的な法則性を認めることはできても、構図を決定する普遍的な原理は存在しないといえよう。構図の決定は様式に依存し、様式は地域、時代、また画家の個性によって異なる。
構図を決定するということは、さまざまな視覚的要素を総合し秩序を与えることであり、写実的絵画であっても、現実を越えた自律的な空間を画面上に実現するためには、抽象的な構成原理が応用されてきた。近代絵画史において、構図の意味を改めて追求し、後代の画家に深い影響を及ぼしたのはセザンヌである。セザンヌは、構成の原理を大自然のうちに求め、終生自然に背を向けることはなかったが、後の画家たちは構成そのものの抽象性に新しい道をみいだし、「コンポジション」と題する抽象絵画を数多く制作したのであった。
[長谷川三郎]
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精選版 日本国語大辞典
こう‐ず ‥ヅ【構図】
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