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構図【こうず】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

構図
こうず
composition
絵画の最も基本的な要素の一つ。点,線,面の複合と,それらの全画面との関係から,リズム,プロポーション,バランス,ハーモニー,統一と変化,強調などの美的秩序に従って配慮されるが,作者の空間に対する感覚によって,(1) 画面を平面としてとらえ,その平面上に対象を配置しようとする平面的構図と,(2) 画面を奥行のある空間としてとらえ,立体的に対象を組合せようとする立体的構図とに大別しうる。エジプトの絵画では,遠近法,明暗法がなく,画面の上方に描かれた物は遠方にある物とされる平面的構図をとる。ギリシアになると透視図的遠近法,明暗法が生じ,画面も明確な限界が与えられて立体的構図が成立する。構図の骨組みとなる三角,円,楕円,台形,菱形,渦巻線などの図形が,遠近法によって表現される奥行と密接に結合されて構図を決定する立体的構図はルネサンスが一つの頂点で,いわゆる三角構図と呼ばれる安定した構図が好まれた。ルーベンスに代表されるバロック絵画は逆に,ときに中心をもたないで,流動的でダイナミックな構図を好み,こうした2つの流れは,それ以降のヨーロッパ絵画に継承され,19世紀末まで続いたが,20世紀の現代絵画は,再び平面的な構図を見出しているともいえる。東洋画,特に日本画は,平面的構図をとる場合が多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

こう‐ず〔‐ヅ〕【構図】
絵画・写真などで仕上がりの効果を配慮した画面の構成。コンポジション。「構図がいい写真」「斬新な構図
構成された図形。
物事を全体的にとらえたときのすがた・かたち。「未来都市の―を語る」「汚職事件の―」

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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日本大百科全書(ニッポニカ)

構図
こうず
composition

絵画に代表される平面的造形作品の画面構成を構図とよぶ。したがって画面上のすべての視覚的要素が構図を決定する要素であり、構図は絵画のもっとも本質的な部分を形成するものである。構図を決定する基本的要素には、画面上のさまざまな形象(人物や物、背景)の形態と、それぞれの占める位置、すなわち形ある物と空間との関係を第一にあげることができる。ついで形象のもつ量塊相互の関係、形態そのものの特徴、そして全体を統一するある種の幾何学的原理などをあげることができる。さらに、これらの要素と不可分であり、また同等の重要性を有するものとして、明暗表現と色価の調整をあげなければならない。遠近法は、これら諸要素を統一する重要な原理の一つであるが、ルネサンス以来の幾何学的に精巧な線遠近法や空気遠近法と、古代エジプトあるいは東洋の絵画における並列的な遠近法には、本質的に異なる視覚的原理があり、その技法によって生み出される絵画空間はきわめて異質である。構図の諸要素それぞれに、視覚的な法則性を認めることはできても、構図を決定する普遍的な原理は存在しないといえよう。構図の決定は様式に依存し、様式は地域、時代、また画家の個性によって異なる。

 構図を決定するということは、さまざまな視覚的要素を総合し秩序を与えることであり、写実的絵画であっても、現実を越えた自律的な空間を画面上に実現するためには、抽象的な構成原理が応用されてきた。近代絵画史において、構図の意味を改めて追求し、後代の画家に深い影響を及ぼしたのはセザンヌである。セザンヌは、構成の原理を大自然のうちに求め、終生自然に背を向けることはなかったが、後の画家たちは構成そのものの抽象性に新しい道をみいだし、「コンポジション」と題する抽象絵画を数多く制作したのであった。

[長谷川三郎]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こう‐ず ‥ヅ【構図】
〘名〙 絵画、写真などの画面の構成。その要素は、色・形およびそれらの組み合わせ、有機的結合、遠近法等で、作者の感覚、内的必然性によって特定の傾向をもつことが多い。また、広く芸術作品の諸要素の組み合わせ、構成の仕方をいう。コンポジション。
※冷笑(1909‐10)〈永井荷風〉一五「いづれも同じ筆者かと思はれる極めてアカデミックな構図で」

出典:精選版 日本国語大辞典
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