●櫛目文土器【くしめもんどき】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
櫛目文土器
くしめもんどき
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
くしめもん‐どき【×櫛目文土器】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
くしめもんどき【櫛目文土器】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
櫛目文土器
くしめもんどき
北方ユーラシアにおける新石器時代を特徴づける土器。丸底、尖底(せんてい)の深鉢(ふかばち)を基本とし、櫛歯様施文具(くしばようせもんぐ)で各種の文様が施されている。ボルガ川上流やその支流のオカ川流域に出現し、フィンランド、中央ロシア、シベリアに波及した。シベリアではエニセイ川流域のクラスノヤルスク、ミヌシンスク両地域に顕著で、アンガラ地方やバイカル湖にも達する。また、中国東北、朝鮮にも同種の土器があるが、シベリアのそれとの関係は明らかではない。
朝鮮の櫛目文土器も新石器時代の土器で、丸底、平底の深鉢を基本とし、各種の幾何学文様が施される。石綿、滑石などを胎土(たいど)中に混入するものがある。地域差があり、中国東北地域、鴨緑江(おうりょくこう)流域では平底、他地域では丸底である。編年の基準となる層位的発掘が行われた遺跡には、咸鏡北道(かんきょうほくどう/ハムギョンプクド)屈浦里(くっぽり)の西浦項(せいほこう)貝塚と釜山(ふざん/プサン)広域市の東三洞(とうさんどう)貝塚がある。西浦項貝塚では5期に分けられ、時期が新しくなると雷文(らいもん)が出現したり、終末には無文化する。西部、南部では時期が新しくなると波状点線文がみられる。遺跡は海岸や河岸近くに分布し、貝塚を形成することが多い。狩猟、漁労を主とするが、後半には凸字形石斧(せきふ)、石鎌(いしがま)、石鍤(いしすき)やイノシシの牙(きば)でつくられた鎌などがみられることから雑穀栽培が行われたようである。紀元前7、8世紀ごろに無文土器に変わると考えられる。櫛目文土器は九州の縄文時代前期の曽畑(そばた)式土器成立になんらかの影響を与えたようで、縄文時代における海峡を越えた交流をうかがわせる。
[定森秀夫]
『金廷鶴著「幾何学文土器」(『韓国の考古学』所収・1972・河出書房新社)』▽『韓炳三著「櫛目文土器」(『世界陶磁全集17 韓国古代』所収・1979・小学館)』
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
くしめもん‐どき【櫛目文土器】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
旺文社世界史事典 三訂版
櫛目文土器
くしめもんどき
kammkeramik
出典:旺文社世界史事典 三訂版
執筆者一覧(50音順)
小豆畑和之 石井栄二 今泉博 仮屋園巌 津野田興一 三木健詞
Copyright Obunsha Co.,Ltd. All Rights Reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「櫛目文土器」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●櫛目文土器の関連情報