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次世代育成支援対策推進法【じせだいいくせいしえんたいさくすいしんほう】

知恵蔵

次世代育成支援対策推進法
仕事と子育てを両立できる環境を整備・拡充するため、地方公共団体や従業員301人以上の企業に、2005年3月末までに行動計画策定を義務付けた法律。03年に成立、14年度までの時限立法。05年4月末の時点では行動計画を提出したのは従業員301人以上の企業の中で36.2%にとどまったが、12月末には97.0%となり、24県で届出率100%となった。また、06年4月には全都道府県で策定済みであり、2つの町村を除いた全市区町村でも同様。策定された計画は実に広範囲で、種類も多岐にわたる。全国初の少子化対策推進課の設置(熊本県)、「子ども未来局」の設置(札幌市、仙台市)、県老人クラブ連合会が実施する「子どもの一時預かり事業」に対する助成(福島県)、次世代育成手当の所得制限を撤廃し、妊娠5カ月から18歳まで毎月5000円支給(千代田区)など。
(小川直宏 日本大学教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

じせだいいくせいしえんたいさくすいしん‐ほう〔ジセダイイクセイシヱンタイサクスイシンハフ〕【次世代育成支援対策推進法】
少子化の流れを食い止め、子供が健康に生まれ育つ環境を整備するための対策を推進することを目的とする法律。平成15年(2003)成立施行。平成27年(2015)までの時限立法。

出典:小学館
監修:松村明
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日本大百科全書(ニッポニカ)

次世代育成支援対策推進法
じせだいいくせいしえんたいさくすいしんほう

急速な少子化に対応し、育児と仕事を両立できる環境を整備・充実させることを目的とした法律(平成15年法律第120号)。2005年(平成17)4月に施行。2015年3月末までの10年間の時限立法であったが、2014年に改正法が成立し、2025年3月末まで10年間延長された。「次世代法」などと略されることがある。国、自治体、民間企業などに、育児と仕事を両立するための支援策や雇用環境の整備についてとるべき必要事項を定めている。国の「行動計画策定指針」に沿って、民間企業には「一般事業主行動計画」、自治体には「都道府県行動計画」や「市町村行動計画」、国・地方自治体の機関には「特定事業主行動計画」の策定をそれぞれ求めている。とくに同法では、従業員数101人以上の企業の事業主には行動計画策定を義務化した(100人以下は努力義務)。行動計画には企業の実態に応じて、(1)年次有給休暇取得率、所定外労働時間の短縮率、育児休暇を取得する男性数などの目標や達成時期、(2)育児・介護休業法の規定を上回る休暇制度の導入、育児短時間勤務や育児フレックス勤務制度の導入、保育・病後時保育施設の整備などの具体策、などを盛り込むよう促している。

 この目標を達成するなど一定の水準を満たした場合、申請により都道府県労働局長の認定を受けることができる。認定を受けた事業主は認定マーク(愛称「くるみん」)を広告、商品、名刺、求人広告などにつけ、企業イメージ向上や優秀な人材確保につなげることができる。さらに認定企業のうち、一段と高い条件を満たした場合には特例認定を受け、特例認定マーク(愛称「プラチナくるみん」)を使用することができる。2016年12月末時点で、認定企業は2634社、特例認定企業は108社。認定企業と特例認定企業は税制上の優遇措置を受けられる。ただ、女性社員の過労自殺が起きた電通が認定企業であった(2016年11月に辞退)など、認定が不適切であるとの批判が野党や報道機関からでている。

[矢野 武 2017年7月19日]

『労務行政編・刊『次世代育成支援対策推進法』(2004)』『岩渕勝好著『次世代育成支援の現状と展望――少子社会への挑戦』(2004・中央法規出版)』『荻原勝著『Q&A 次世代育成支援対策推進法への企業対応』(2005・中央経済社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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