●歌物語【うたものがたり】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
歌物語
うたものがたり
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デジタル大辞泉
うた‐ものがたり【歌物語】
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世界大百科事典 第2版
うたものがたり【歌物語】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
歌物語
うたものがたり
物語文学の重要な一形態で、和歌を中心とする短い物語、またはそれらを集めた物語集。これは平安時代の10世紀に集中的に制作され、『伊勢(いせ)物語』『大和(やまと)物語』『平中(へいちゅう)物語』がその代表的な作品である。古くから、和歌についてその作者や作歌事情などを口頭で語り伝える「歌語り」と称せられるものがあったらしいが、とくに9世紀なかばの和歌再興期以後、実在の人物の和歌がどのような事情で詠まれたかに深い関心が寄せられ、それが宮廷社会で「歌語り」として語られるようになった。歌物語はそうした「歌語り」を物語として洗練させながら、作中人物の、歌を詠まざるをえない心情の経緯を語ろうとしている。しかし、歌と物語内容とのかかわり方はかならずしも同一でなく、歌そのものが主題を担う場合もあれば、話の内容自体に重点の置かれる場合もある。もとより歌を交えながら話を語るという方法は、その伝統を古代の記紀歌謡にまでさかのぼれるのであり、根が深い。10世紀初頭の、最初の物語と目される『竹取物語』は歌物語ではない作り物語であるが、それにも歌が含まれている。
歌物語自体は10世紀に限られるが、そこでの、歌を詠まざるをえない心情のあり方、散文と歌の緊張的なかかわり方などという歌物語固有の方法が、11世紀以後の『源氏物語』その他の物語に受け継がれていく。
[鈴木日出男]
『阿部俊子著『歌物語とその周辺』(1969・風間書房)』
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精選版 日本国語大辞典
うた‐ものがたり【歌物語】
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