●正史【セイシ】
デジタル大辞泉
せい‐し【正史】
2 中国で、最も正統と認められた、古代から明代の各時代の紀伝体の歴史書。南宋時代には十七史、明代には二十一史、清代には二十二史・二十四史が認められた。また、二十五史とする数え方もある。
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とっさの日本語便利帳
正史
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世界大百科事典 第2版
せいし【正史 Zhèng shǐ】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
正史
せいし
中国の史書でもっとも権威ありと認められたもの25部をいう。その体裁は紀伝体といい、天子治世の年代記である本紀と、著名な個人の事績を記した列伝との2部分を不可欠の要素とする。ほかに年表、系譜、あるいは制度を記した志(または書)などを含むものがあるが、これらは必須(ひっす)の条件ではない。正史は漢の司馬遷(しばせん)が上古から漢の武帝(ぶてい)時代までを記した『史記』に始まり、以下は断代史となり、1王朝ごとに1部の史書がつくられ、班固(はんこ)の『前漢書』、范曄(はんよう)の『後漢書(ごかんじょ)』、陳寿(ちんじゅ)の『三国志』があり、以上をあわせて四史と称する。以後の王朝について『晋(しん)書』『宋(そう)書』『南斉(なんせい)書』『梁(りょう)書』『陳書』『魏(ぎ)書』『北斉書』『周書』『隋(ずい)書』『新唐書』『新五代史』ができ、南宋時代になって以上のほかに『南史』『北史』を加え、十七史と総称した。元代の末に『宋史』『遼(りょう)史』『金史』が著され、明(みん)初に『元史』が成立したので、これをあわせて二十一史、清(しん)初にさらに『明史』ができたのであわせて二十二史の名が生じた。清の王鳴盛(おうめいせい)の『十七史商搉(しょうかく)』、趙翼(ちょうよく)の『二十二史箚記(さっき)』などの書名は、これに由来する。乾隆(けんりゅう)帝はさらに『旧唐書(くとうじょ)』と『旧五代史』をこれに加えて二十四史とし、宮中の武英殿で印行した。全部で324巻に上る。民国の初め、柯劭忞(かしょうびん)の『新元史』が出ると大総統令によって正史に加えられ二十五史となった。清朝については民国初めに『清史稿』が現れたが、まだ正史として権威ある「清史」は現れていない。
[宮崎市定]
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せい‐し【正史】
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旺文社世界史事典 三訂版
正史
せいし
『史記』『漢書』『後漢書』『三国志』『晋書』『宋書』『南斉 (なんせい) 書』『梁 (りよう) 書』『陳書』『魏書』『北斉書』『周書』『隋書』『南史』『北史』『新唐書』『新五代史』を17史,これに『宋史』『遼史』『金史』『元史』を加えて21史,『明史』を加えて22史,『旧唐書 (くとうじよ) 』『旧五代史』を加えて24史,さらに『新元史』を加えて25史という。清朝については,『清史稿』がつくられ,最近では正史に準じた扱いを受けている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
正史
せいし
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