●正義【せいぎ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
正義
せいぎ
justice
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デジタル大辞泉
せい‐ぎ【正義】
2 正しい意義。また、正しい解釈。「四書
「其実はあたの語の―に非るなり」〈西村茂樹・明六雑誌三三〉
3 人間の社会行動の評価基準で、その違反に対し厳格な制裁を伴う規範。
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世界大百科事典 第2版
せいぎ【正義】
[意義]
人間の行為を,正しい,正しくないというように判断するための基準が正義である。正義の古典的定義として有名なのは,ローマ法学者ウルピアヌスの〈各人に彼のものを与えんとする恒常的意思〉という定義であるが,さらにその源をたどればアリストテレスの正義概念にさかのぼる。アリストテレスは,正義とは均等的,〈価値に相応の〉ということであり,不正とは不均等的,〈過多をむさぼる〉ことであるとした。そしてそのうえで二つの均等があるとし,配分的正義と矯正的正義とを区別する。
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日本大百科全書(ニッポニカ)
正義
せいぎ
justice
正義は、古代ギリシア・ローマ時代以来、「各人に各人の分を」suumcuiqueという簡潔な標語で一般に言い表されてきた。つまり、その人に相応するものをその人に帰属させることが正義であるとされるが、その人の当然の取り分をその人に与えるという「分配の正義」である場合もあれば、その人のなしたことに対して当然の報いを受けるという「応報の正義」である場合もある。古代ギリシアのソフィスト派に属するトラシマコスが、正義を「強者の利益」と規定したのに対して、プラトンは「権力」と「権利」との区別を明確にして、「正義」を国家の備えるべき至高の徳とした。アリストテレスは正義を「配分的正義」と「応報的正義」に分け、後の正義論に大きな影響を与えた。
正義というラテン語、およびそれと関連する西欧語には、「法」あるいは「権利」jus Rechtという語が含まれている。したがって正義の問題は、法の問題と深い関係をもつものと考えられてきた。しかもこの場合の「法」は、現実の実定法(成文法、不文法)に限らず、神法、自然法にも関係するから、正義の問題は、倫理学、法哲学、法学、政治哲学などにおいて従来広く論ぜられてきた。正義は国家や社会制度の基準とされ、法において体現される場合もあれば、逆に悪法を批判する原理ともなりうるのである。
ところで、正義に関する議論は、具体的には平等の問題としていろいろと論ぜられてきた。また法律上は、とくに「衡平(法)」equityの問題としてコモン・ロー(慣習法)の不備を補う原則として用いられている。
最近では正義の問題は、とくに「社会正義」social justiceという形で、現代世界における貧富の格差と社会経済的搾取や不平等、差別や人権侵害、政治的抑圧や軍事的暴力的対立と抗争などの諸問題を告発し、その解決を求める人道的人類的課題を呈示するものとして注目されている。
[飯坂良明]
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精選版 日本国語大辞典
しょう‐ぎ シャウ‥【正義】
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せい‐ぎ【正義】
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