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歯科矯正学【しかきょうせいがく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

歯科矯正学
しかきょうせいがく
orthodontics
不正咬合について機能的,形態的に研究し,その予防治療目的とする学問。したがって,発育,成長過程をはじめ,先天口腔異常 (唇顎口蓋裂,下顎前突など) に関する研究も含まれる。小児対象とすることが多いので小児歯科と,治療中に手術を要する場合は口腔外科と,それぞれ密接な協力が必要とされる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

歯科矯正学
しかきょうせいがく
orthodontics

歯、歯周組織、顎骨(がくこつ)、および顔面の構造と機能、成長・発育を研究し、これらの異常によって生じる不正咬合(こうごう)やあごの異常な関係の改善と予防を研究する歯科医学の一分野。白い歯がきれいに並んでいる状態を美と健康の象徴であるとする考え方は、古今東西に共通したものであり、すでに古代ローマ時代から歯列矯正が簡単な装置によって試みられていた。近代歯科学の面からみると、フランスの歯科医学者フォーシャールが1728年に機械的装置によって不正咬合を改善しようと試みたのが始まりとされる。20世紀初頭になると、アメリカの歯科医学者アングルE. H. Angle(1855―1930)が不正咬合の分類とその治療法を確立した。アングルは矯正学専門学校の創立などにも大きな業績を残し、彼以降、歯科矯正学は急速に発達することとなった。わが国でも1920年(大正9)後半から、歯科専門分科として急速な発達を遂げるようになった。

 歯科矯正学は、歯やあごが矯正装置によって動いたり形を変えたりするのはどういう機序(メカニズム)によるものか、また、なぜ不正咬合がおこるのかといった基礎的な研究と、矯正装置の製作や使用法といった治療技術の研究とに大別される。しかし、この二つの分野は、あくまでも相互関連をもって研究されなければならないことはいうまでもない。不正咬合の原因の分析、あごや顔面の成長・発育の予測、装置の選定など、歯科矯正の診断と治療には高度の技術と熟練が必要とされる。以上のような特殊性から、日本では、1979年(昭和54)に矯正歯科という診療科名の標榜(ひょうぼう)が許されるようになった。

[市丸展子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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