●歴史物語【れきしものがたり】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
歴史物語
れきしものがたり
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デジタル大辞泉
れきし‐ものがたり【歴史物語】
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大辞林 第三版
れきしものがたり【歴史物語】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
歴史物語
れきしものがたり
歴史物語は、摂関政治から院政へ移行していく時代を背景に発生した。当時の作り物語は、『狭衣(さごろも)物語』や『夜(よる)の寝覚(ねざめ)』などのように、『源氏物語』を模倣しながらも、それぞれに新生面を開いたものもあるが、総じて『源氏物語』を皮相的に模倣した作品が多く、非現実的、退廃的傾向を強め、衰退の一途をたどりつつあった。このような時代に、新しい物語の世界を開拓したものとして、歴史物語が登場してきたが、その発生を促した要因の一つに、『源氏物語』の物語論がある。それは、事実そのものよりも虚構世界にこそ人間の真実があるとする主張で、これを受けて、『栄花物語』の作者は、虚事(そらごと)でない事実=歴史を物語の世界に全面的に持ち込んで、人間の真実を描こうとしたが、歴史と物語とを性急に統一融合しようとしたため、作者の考えたようにはいかなかった。しかし、『栄花物語』の出現は、人間を描いて歴史の真実に迫ろうとする『大鏡』成立の契機となり、さらに『今鏡』以下の作品を簇出(そうしゅつ)させた。
歴史に取材したとはいえ、歴史物語はかならずしも史実を忠実に客観的に叙述したものではなく、作者の意図によって、事実を歪曲(わいきょく)したり、虚構を用いたりしていて、これを歴史書と同等に扱うことはできない。概していえば、慈円(じえん)が史論書『愚管抄(ぐかんしょう)』のなかでいっているように、歴史物語は「ヨキ事ヲノミ」書き記したものであり、王朝貴族社会とその文化に対する賛美と憧憬(しょうけい)の精神を基調として書かれている。[竹鼻 績]
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精選版 日本国語大辞典
れきし‐ものがたり【歴史物語】
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