@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

毛糸【けいと】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

毛糸
けいと
woolen yarn
動物の毛を紡いでつくった糸。めん羊の毛を主原料とするものが多いが,やぎ毛,らくだ毛,アンゴラ兎毛,アルパカ毛,カシミヤなど各種の毛を用いる場合もある。毛糸はその紡績方法により梳毛糸 (梳毛紡績) ,紡毛糸 (紡毛紡績) などに分れる。梳毛紡績は比較的長い原毛を用いて,紡ぎながらその繊維をくしけずるようにしてつくる方法,紡毛紡績は短い原毛や梳毛紡績でくしけずるうちに発生する屑毛を比較的乱雑に入り乱れたままの形で紡いでいく方法である。梳毛糸はこのため表面がなめらかで,固い感触であり,けばが少い。織物にした場合,サージ,ポーラ,ウーステッド,ギャバジンなど織り目のはっきりした,締った織物になる。これに対して紡毛糸は糸がけばだっており,柔らかい感触となる。紡毛糸を織物にすると,毛布,オーバー地,フラノなど,起毛してふっくらした織物となる (→紡毛織物 ) 。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

け‐いと【毛糸】
羊などの動物の毛を紡いで作った糸。編物毛織物などに用いる。 冬》

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

けいと【毛糸】
ヒツジ,ヤギ,ウサギ,ラクダなど,動物の毛を原料として紡いだ糸の総称で,羊毛糸,モヘア糸,アルパカ糸,カシミア糸,アンゴラ糸ほかがある。毛織物のための織糸,工業的に機械生産するための糸,手編み用の手編糸があり,ここでは通例にしたがって手編糸のことを毛糸と呼ぶ。紡績上の違いから繊維の長い梳毛(そもう)糸と,繊維の短い紡毛(ぼうもう)糸に分けられ,手編糸は一般に梳毛糸が用いられる。毛糸を太さで分類すると,極太毛糸,並太毛糸,中細毛糸,合細毛糸(以上は4本撚糸),極細毛糸,特細毛糸,超特細毛糸(以上は2本撚糸)に分けられる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

毛糸
けいと

メンヨウの毛を用いた糸のほか、ヤギ毛、ラクダ毛、アンゴラウサギ毛、ラマ毛、アルパカ毛、モヘア毛、牛毛などの繊獣毛を原料として紡織した糸の総称。これらを糸にしたときは、それぞれの原料名を付し、羊毛糸、ラクダ糸などとよばれる。また用途によって、織り糸、メリヤス糸、手編み糸、敷物用糸に大別される。毛糸は紡績する方法によって、大きく梳毛糸(そもうし)と紡毛糸とに分けられる。

[角山幸洋]

梳毛糸

約1インチ(2.54センチメートル)以上の比較的長い、品質のよい羊毛糸を使った糸で、サージ、ポーラ、ギャバジンなどの服地に使われる原糸は、おもに梳毛糸であるが、メリヤス糸、手編み糸なども含まれる。梳毛紡績は、まず原毛を開俵して、品質により梳毛糸用を、(1)選別したのち、(2)原毛の脂分、糞尿(ふんにょう)など不純分をせっけんとアルカリで洗毛し、(3)梳毛機にかけて毛を引き伸ばして平行状態にそろえ、さらにコーマーで毛の配列を整える。これをトップといい、さらに紡績工程の(4)前紡(ぜんぼう)、(5)精紡を経て糸ができあがる。

[角山幸洋]

紡毛糸

これは、比較的短い原毛、梳毛紡績工程で生じる不良の原毛、または毛織物や毛メリヤスのぼろから回収した再製毛などを混ぜ合わせて原料とし、紡績した糸である。繊維が平行状態にならず、糸の表面が毛羽立っている。そのため梳毛糸よりも糸に強力がなく、外観も見劣りがするが、縮絨(しゅくじゅう)性に富んでいるため、縮絨・起毛をして織物組織をみえないように仕上げる織物の原糸に適している。メルトン、フランネル、ラシャ、毛布など厚地のものはだいたい紡毛糸によっているとみてよい。工程は、原料準備、カーディング(繊維の方向をそろえる)、精紡の3工程にすぎない。紡毛糸の原料は再製羊毛が多いため、塵埃(じんあい)を取り除いたのち必要に応じて原毛染めを施し、(1)原料準備をし、(2)カーディングによって繊維が収束され、すぐ粗毛ができあがる。これを(3)精紡するために、多くはミュール精紡機を使い、糸を適当に引き伸ばして撚(よ)りをかけて、紡毛糸ができる。

 毛糸は、染色法の違いにより、未染色のものを生地(きじ)糸、染色されている毛糸を色糸(染め糸)といい、紡績工程のどの段階で染色されるかによって区別され、原料の状態の毛を染色する毛染め(原毛染め)、染め上げた毛から毛糸にする中間製品のトップの状態で染色するトップ染め、糸の状態で染色する糸染めがある。

 毛糸の太さを表すには恒重式をとり、それにはイギリス式とメートル式がある。イギリス式では、紡毛糸と梳毛糸では基準になる単位が異なっている。紡毛糸は重さ1ポンド(453.6グラム)で長さが256ヤード(約234メートル)の何倍あるかを示す数字が番手数である。梳毛糸では、重さ1ポンドで、長さ560ヤード(約512メートル)の何倍あるかを示す数字が番手数となる。メートル式では、梳毛糸と紡毛糸での違いはなく、重さ1キログラムで長さ1キロメートルあるものを1番手という。日本では、もとイギリス式を使っていたが、現在ではメートル式になっている。イギリス式とメートル式の換算法は次のとおり。

 (梳毛糸)メートル式1番手
  =イギリス式0.885番手
 (紡毛糸)メートル式1番手
  =イギリス式1.938番手
 また普通、毛糸といえば、機械編み毛糸と手編み毛糸をおもにさすが、これらはとくに甘撚(あまよ)りで弾力のあることが必要で、用途に応じて並太(なみぶと)、中細、極細の3種類が使われ、特殊なものに超極太、極太、超極細がある。原料に手編み用として比較的太めのメリノ種、また雑種羊毛が使われ、合糸数も2~4本を撚合(ねんごう)する。一般には中細が使われるが、用途に応じて使いわけている。

[角山幸洋]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

け‐いと【毛糸】
〘名〙 羊毛その他の獣毛などを原料としてつむいだ糸。編物、毛織物などに用いる。《季・冬》
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉一「あねは、毛糸で、あみ物をして居ます」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

毛糸」の用語解説はコトバンクが提供しています。

毛糸の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation