@niftyトップ

辞書、事典、用語解説などを検索できる無料サービスです。

民族誌【ミンゾクシ】

デジタル大辞泉

みんぞく‐し【民族誌】
特定の民族集団の文化・社会・環境など生きている世界についての具体的な記述エスノグラフィー

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

みんぞくし【民族誌 ethnography】
特定民族の生活様式の記述をいう。その記述が生活様式の全般をおおうにせよ,一部を扱うにすぎぬにせよ,このような民族誌が世界の諸民族について蓄積されることによって,諸民族文化の比較のとしての民族学(文化人類学)は成立をみた。したがって,民族誌は,民族学(文化人類学)の基礎部門であり,この学問資料を提供するものである。世界の諸民族に関する民族誌的情報は,近世初頭のいわゆる〈大発見時代〉このかた急増したが,当初のそれは探検者や宣教師,貿易商人などの不正確で断片的な記録にとどまることが多かった。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

みんぞくし【民族誌】
特定の民族の社会と文化をフィールドワークをふまえて記述したもの。エスノグラフィー。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

民族誌
みんぞくし
特定の民族集団の、生きている世界についての記述。典型的には、物質文化、生業活動、生態環境、社会組織、親族体系、伝承、宗教など、ときには言語や歴史も含まれる。民族誌の起源は古く、異民族に対する認識活動の拡大とともに発展してきた。紀元前5世紀のさまざまな民族の世界を記述した、歴史の父とよばれるヘロドトスは、こうした意味において「民族誌の父」ともよびうる。19世紀に民族誌(エスノグラフィー、エスノethno=民族、グラフィーgraphy=記述)ということばが現れ、また学科としての人類学が成立する以前から、多くの旅行者、宣教師、行政官などによって民族誌が書き残されてきた。1800年にフランスの哲学者デジェランドが、アフリカやオーストラリアに探検に出かける人々のために、最初の民族誌の手引書とでもいうべき『未開民族の観察に従事するための諸方法に関する考察』を書いた。彼はこのなかで、未開人についての正しい知識を得るための最善の方法は、ことばを覚えて彼らの流儀に親しみ仲間になることであると主張している。しかし、民族誌についてのこの考えは、もっぱら過去の歴史の再構成に関心を向けた19世紀の人類学にはほとんど影響を与えなかった。推量による歴史の再構成を排し、デジェランドの方法によって人々の日常生活、儀礼的活動、経済行為その他の文化的行動の観察を主眼とする新しい民族誌は20世紀になってから登場した。
 1922年は画期的な二つの民族誌、ラドクリフ・ブラウンの『アンダマン島民』とマリノフスキーの『西太平洋の遠洋航海者』が出版された。民族誌の記述に関してもっとも重要なのは、何をもって人々の生きる世界とするかという問題と、客観的事実と観察者の主観性の関係についての問題である。しばしば、民族誌は事実(=素材)を記述し、文化人類学や社会人類学は比較をしたり理論化を行うといわれてきたが、どのような理論(あるいは見方)からも独立した客観的事実(あるいは記述)はありえない。民族誌は恒久不変の事実を記載しているのではなく、レビ(レヴィ)・ストロースの構造人類学の影響のもとに新民族誌が現れたように、世界の見方の変化とともに変わっているのである。[加藤 泰]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

みんぞく‐し【民族誌】
〘名〙 民族学研究のための資料を収集する学問、またはその成果の記述。主として未開地域の民族についての探検調査により資料を得、人類文化の究明に資するもの。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

民族誌」の用語解説はコトバンクが提供しています。

民族誌の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.

アット・ニフティトップページへ アット・ニフティ会員に登録

ウェブサイトの利用について | 個人情報保護ポリシー
©NIFTY Corporation