●民話【ミンワ】
デジタル大辞泉
みん‐わ【民話】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
日本文化いろは事典
民話
世界大百科事典 第2版
みんわ【民話】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
日本大百科全書(ニッポニカ)
民話
みんわ
英語のフォークテールfolk taleの訳語。民間説話、民譚(みんたん)ともいわれる。本格昔話、動物譚、笑話(わらいばなし)、形式譚の四類型を総括する名称として用いられる。一般に昔話は、複合形式で色彩に富み、叙事の法則に従って語られる。わが国に例をとれば、昔話は婚姻譚、致富譚、妖怪(ようかい)譚に大別される。婚姻譚の主人公は異常誕生児が多く、致富譚は老夫婦が主人公となり、普通は子供がなく、後継者や富を待望する形式が少なくない。動物譚は単一挿話の話で、動物を行為者とした人間社会の葛藤(かっとう)を主題としたもので、呪術(じゅじゅつ)的信仰性はほとんどない。教訓的、道徳的色彩の強い動物寓話(ぐうわ)とほぼ同意語として用いられる。わが国では、この種の物語を表すことばはなく、文献記録も少ない。
笑話も動物譚と同じく、原則として単一モチーフの話である。なかには複合挿話の物語もあるが、それは昔話笑話ともよばれる。内容が笑話で、構造が昔話の形式をとる。笑話の内容は悪ふざけ、極端な愚行、無知な行為であり、多くは狡猾(こうかつ)な者が主人公となり、しばしば恋の冒険がある。昔話が婦人の物語といわれるのに対し、笑話は男話(おとこばなし)ともいわれる。江戸時代には小咄(こばなし)などとよばれ、中国説話などの影響で盛行した。
形式譚は、愚か者の愚行、単なることばの遊戯を主とする「だんだん話」などである。以上、民話に含まれる内容のそれぞれを述べたが、民話は原則として現在なお生きて語られているという特性をもち、過去においても同様な過程をとっていた。そのため相互にモチーフ、挿話の混交がみられる。そのうえ同一内容の物語が神話、伝説、昔話の名でよばれているものもある。
[関 敬吾]
『関敬吾著『民話』(1955・岩波書店)』
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
精選版 日本国語大辞典
みん‐わ【民話】
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「民話」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●民話の関連情報