●気候変動枠組み条約【きこうへんどうわくぐみじょうやく】
知恵蔵
気候変動枠組み条約
(杉本裕明 朝日新聞記者 / 2007年)
出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
日本大百科全書(ニッポニカ)
気候変動枠組み条約
きこうへんどうわくぐみじょうやく
United Nations Framework Convention on Climate Change
人為的な理由による地球温暖化の防止を目的とする条約であり、1992年6月に環境と開発に関する国連会議(地球サミット)において採択された。略称UNFCCC。
1988年に設置されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)において温暖化防止のための対応策が検討され、1989年のノールトベイク宣言および1990年の第2回世界気候会議において条約化が合意された。
この条約において、先進諸国は、二酸化炭素(CO2)やメタンなどの温室効果ガスの排出量を2000年までに1990年レベルに戻すことを目標とする計画を公表して誓約を行い、先導的な役割を果たすよう求められた。その計画の達成状況は、締約国会議において定期的に審査され、改善措置が検討されている。他方、温室効果ガスの規制は開発途上諸国の開発に大きな影響を与えるため、これらの諸国に対する資金と技術の援助が求められた。
その後、1997年(平成9)京都で気候変動枠組み条約第3回締約国会議(COP3=3rd Meeting of the Conference of the Parties)が開かれ、排出規制への法的拘束力をもつ文書として京都議定書が採択された。温室効果ガスの排出量を1990年水準に比べて2008~2012年の間に5.2%削減するという目標を設定するなどの内容が盛り込まれている。
[磯崎博司]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「気候変動枠組み条約」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●気候変動枠組み条約の関連情報