●気孔【きこう】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
気孔
きこう
stoma
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デジタル大辞泉
き‐こう【気孔】
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岩石学辞典
気孔
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世界大百科事典 第2版
きこう【気孔 stoma】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
気孔
きこう
植物体の表面にある小さな穴。植物体の地上部の大部分は表皮細胞によって覆われているが、ところどころに二つの孔辺細胞によってつくられるすきまがあり、これを気孔という。気孔は二つの孔辺細胞の働きによって開閉し、植物体内外のガス交換に役だつ。気孔は茎よりも葉に多く存在し、また葉では裏面に多いのが普通である。ただし、コルク形成層が分化して樹皮をもつようになった樹木の茎の表面では、コルク形成層が特殊化してつくる皮目があり、機能を失った気孔にかわって働く。
一般に、陸上に生活する植物は、土壌から水分を吸収して地上の部分に送って生活しているが、地上部は空気に接しているので乾燥しやすい。そこで、植物体の表面を覆う表皮細胞の表面にはクチクラがあって蒸散を防いでいるが、一方で、とくに葉からの適当な蒸散は植物体内の物質の流れを生ずる意味からも必要であり、気孔はその開閉によって蒸散の調節を行っている。葉は光合成を行うとき、外界から二酸化炭素を取り入れて酸素を放出する必要があり、また光合成を行わないときでも、呼吸に必要な酸素を取り入れて二酸化炭素を放出する必要があり、気孔はこのようなガスの出入の調節も行っている。気孔のすぐ内方の葉の組織には比較的大きな細胞間隙(かんげき)があり、さらに葉の中の細胞間隙へと連絡しているので、葉の中の細胞は外界からくる空気に直接に触れることができる仕組みとなっている。
普通の表皮細胞には葉緑体が顕著でないが、気孔の孔辺細胞には葉緑体が存在して光合成を行うのが特徴で、ここでつくられる炭水化物が孔辺細胞の膨圧変化に関係していると考えられる。そして、孔辺細胞の形がその膨圧変化によって変わることが、気孔の開閉に関与しているとみられている。しかし、気孔の開閉の機構については、成長ホルモンの介在も考えられるなど、植物生理学上、現在も多くの研究が行われている。
[原 襄]
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精選版 日本国語大辞典
き‐こう【気孔】
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