●水酸化バリウム【すいさんかバリウム】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
水酸化バリウム
すいさんかバリウム
barium hydroxide
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デジタル大辞泉
すいさんか‐バリウム〔スイサンクワ‐〕【水酸化バリウム】
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世界大百科事典 第2版
すいさんかバリウム【水酸化バリウム barium hydroxide】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
水酸化バリウム
すいさんかばりうむ
barium hydroxide
バリウムの水酸化物。
炭酸バリウムを熱分解して得た酸化バリウムを温水に溶解し、冷却することによって製造される。塩化バリウムと水酸化ナトリウムの複分解による方法もある。
BaCl2+2NaOH―→Ba(OH)2+2NaCl
水溶液から析出したものは八水和物で、空気中で風解する。真空乾燥で一水和物に、550℃の加熱で無水和物となる。アルカリ土類水酸化物のなかで水に対する溶解度がもっとも高く、また、水溶液のアルカリ性ももっとも強い。エタノール(エチルアルコール)にはわずかに溶けるが、エーテルには溶けない。水溶液はバリタ水とよばれ、炭酸ガスを吸収すると炭酸バリウムの白色沈殿を生ずる。
Ba(OH)2+CO2―→BaCO3+H2O
この反応はきわめて鋭敏で、炭酸ガスの検出に用いられる。バリタ水はこのほか中和滴定の標準液として分析上重要である。水酸化バリウムは、バリウムせっけん(グリース、塩化ビニル安定剤用)、その他のバリウム化合物の製造原料、硫酸の中和除去剤など工業的需要が大きい。ほかのバリウム塩同様有毒で、吸入した場合はうがい、皮膚や目についた場合は流水で十分洗う必要がある。
[鳥居泰男]
出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典
すいさんか‐バリウム スイサンクヮ‥【水酸化バリウム】
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化学辞典 第2版
水酸化バリウム
スイサンカバリウム
barium hydroxide
Ba(OH)2(171.35).酸化バリウムと水との反応,または水酸化ナトリウムと硝酸バリウムとの反応により水溶液から八水和物が得られる.八水和物は無色の単斜晶系結晶.密度2.18 g cm-3.融点78 ℃.水に易溶,エタノールに不溶.無水物は融解液から単斜晶系結晶として得られる.密度4.49 g cm-3.408 ℃ で分解して酸化バリウムとなる.水100 g に対する溶解度は3.74 g(20 ℃),50.35 g(80 ℃).エタノールに微溶.水溶液は強アルカリ性を示し,バリタ水とよばれ,中和滴定のアルカリ標準液に用いられる.二酸化炭素や炭酸塩と反応して炭酸バリウムの沈殿を生じるのでこれらの定量に用いられる.せっけん(脂肪のけん化剤),触媒,潤滑油,耐熱グリース,樹脂安定剤,ガラスの製造,精糖,硫酸イオンの除去剤,ケイ酸塩の融解などに用いられる.有毒.[CAS 17194-00-2:Ba(OH)2][CAS 12230-71-6:Ba(OH)2・8H2O]
出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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