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汎神論【はんしんろん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

汎神論
はんしんろん
pantheism; Pantheismus
神と存在全体 (宇宙,世界,自然) とを同一視する思想体系。両者を一元的に理解し,両者の質的対立を認めない点で有神論とは異なる。歴史的諸宗教において,その神秘的側面を理論化する際に表われる体系化の一つの型である。自然や世界に働く統一的原理としての神を構想するギリシア思想や仏教のようなタイプと,神が万物に遍在すること,および自我と神との一致を主張するベーダバラモン教のようなタイプがある。人間の内面性,神秘的生活と宇宙の調和を強調するところから,スピノザ,ゲーテらに影響を与えた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

はんしん‐ろん【汎神論】
pantheism》万物は神の現れであり、万物に神が宿っており、一切が神そのものであるとする宗教・哲学観。古くはウパニシャッドの思想、ストア学派の哲学、近代ではスピノザの哲学など。万有神論パンセイズム。→無神論2

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

はんしんろん【汎神論 pantheism】
いっさいのものは神であり,神と世界とは一つであるという哲学説をいい,二つの型がある。(1)神のみが実在的であり,世界は神の表現または流出総体にすぎず,それ自体としては実在性をもたないとするもので,無世界論につながる。(2)世界のみが実在的であって,神は存在するものの総体にすぎないとするもの。自然主義的または唯物論的汎神論と呼ばれ,無神論につながる。また,以上のような哲学説とは別に,自然を生きた統一として表象し崇敬する文学的態度も汎神論といわれる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

はんしんろん【汎神論】
すべてのものに神が宿っているとしたり、一切万有の全体がすなわち神であるとしたり、総じて神と世界との本質的同一性を主張する立場。ウパニシャッドの思想・ストア哲学・スピノザの哲学など。汎神教。万有神論。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

汎神論
はんしんろん
pantheism英語
Pantheismusドイツ語
panthismeフランス語
存在するものの総体(世界・宇宙・自然)は一に帰着し、かつこの一者は神であるとする思想をいう。「一にして全(ヘン・カイ・パン)」「梵我一如(ぼんがいちにょ)」「神即自然」などが標語として用いられる。世界そのものが神であるとするから、有神論のように世界の外にある神と被造的世界との絶対的対立を認めず、すべてのものは神の現象であり、あるいは神を内に含むとする点で、創造以後は神は被造物に干渉しないとする理神論と異なる。神を世界を統一する普遍的原理、法則性として考える点で合理的側面をもつが、その反面で自我の神への帰入、主観と客観との絶対的合一を説いて神秘主義に至りやすい。神と世界とについて明確な概念が形成された後で登場するのが普通である。ウパニシャッド、古代ギリシアの一部に最初にみられる。西欧近世以降のブルーノ、スピノザ、ドイツ観念論とその周辺の思想家たちの汎神論的思想は、宗教の非合理性を排して、近代自然科学と調和させようという意図で築かれたものである。[藤澤賢一郎]
『ブルーノ著、清水純一訳『無限、宇宙と諸世界について』(1967・現代思潮社/岩波文庫) ▽ベーメ著、征矢野晃雄訳『黎明(アウロラ)』(1976・牧神社) ▽スピノザ著、畠中尚志訳『エチカ』(岩波文庫) ▽ヘルダー著、植田敏郎訳『神についての会話』(1968・第三書房) ▽フィヒテ著、高橋亘訳『浄福なる生への指教』(岩波文庫) ▽ヘーゲル著、木場深定訳『宗教哲学』全五冊(1950~59・岩波書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

はんしん‐ろん【汎神論】
〘名〙 (pantheism の訳語) 宇宙または宇宙の諸力・法則が神であり、神の具現したものが宇宙の万物であるという宗教説または哲学説。インドのウパニシャッドの思想、仏教の哲理、ギリシア哲学、近代のスピノザ、シェリングの思想などはこれに属す。万有神論。パンセイズム。
※青春(1905‐06)〈小栗風葉〉夏「汎神論のやうな傾も見えるが」

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