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沈子【ちんし】

日本大百科全書(ニッポニカ)

沈子(ちんし)
ちんし
sinker
漁具の下辺に取り付けられ、漁具を水中に沈降させる役目をする資材で、「いわ」「びし」ともよばれる。浮子(あば)(浮き)とは逆の働きをする。網漁具では、網地を下方に展開させて水中で所望の形状を保たせる役目をする。釣り漁具では「錘(おもり)」や「しずみ」などとよぶことが多く、浮きと併用して釣り針を棚(魚の遊泳水深)に安定させる役割を果たす。材質は、沈降力が大きく、破損・腐食しにくく、造形加工が容易であるものが望まれる。形状は水中での抵抗が少ない球形、円筒形などが多い。沈子の材料として、従来は陶器(比重2.13)、陶素焼(比重1.72)、錬鉄(比重7.78)、鋳鉄(比重7.21)、石盤石(比重2.62)、錬火石(比重1.90)、セメント(比重2.16)などが用いられたが、現在では鉛(比重11.35)が多く使われている。鉛の薄板を切って使う「板錘(いたおもり)」を、連続して釣り糸に取り付け、重量を調節したり、潮の吹かれ(潮に流されること)を防ぐことにも用いられる。沈子を網地に取り付ける際は、直接網地に結着させるのではなく、ロープ(綱)に沈子を取り付け、沈子添綱(沈子綱)として網地に結着させるのが通常の方法である。大型定置網の運動場(囲網(かこいあみ)部)、昇網(のぼりあみ)、垣網(かきあみ)などの網裾(あみすそ)部に、積巻(せきまき)にしたワイヤロープ(比重4.57)に沈子を結着させて用い、潮流によって網漁具が乱れるのを防止する方策を実施している漁場もある。積巻とはワイヤロープにクレモナや綿糸を巻きつけること。網裾が潮流で吹き上がると、網がからまったり破れたりする危険があるため、沈子の重量、取り付け位置と個数には十分配慮する必要がある。[添田秀男・吉原喜好]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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