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温室効果【おんしつこうか】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

温室効果
おんしつこうか
greenhouse effect
太陽からの短波放射は,比較的容易に大気中を通過して地表面に吸収されるが,地表面から射出される長波放射は,大気中の水蒸気二酸化炭素オゾンに吸収されて大気圏外に逸散しにくい。すなわち,大気が温室ガラスのような効果をもつことから,このような効果を温室効果という。地球表面の平均気温は絶対温度 288K(約 15℃)であるが,大気がなかった場合は 255K(約-18℃)であるから,大気による温室効果は約 33℃ということになる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

温室効果
大気中に放出された二酸化炭素などの微量気体太陽から届く日射は通すが、日射を受けて温度が上昇した地球が放射する赤外線を吸収するため、それらの気体が地球を温室のように暖めること。温室効果をもたらす気体(温室効果ガス)には水蒸気、二酸化炭素、メタン、ハロカーボン類(フロン、ハロン類)、一酸化二窒素、六フッ化硫黄、オゾンなどがある。
(饒村曜 和歌山気象台長 / 宮澤清治 NHK放送用語委員会専門委員 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

おんしつ‐こうか〔ヲンシツカウクワ〕【温室効果】
太陽光に暖められた地表が放出する赤外線二酸化炭素などの温室効果ガスが吸収するため、地表が温室のように保温される現象。二酸化炭素などの濃度増大すると、地球全体の気温の上昇が予想される。→地球温暖化

出典:小学館
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法則の辞典

温室効果【greenhouse effect】
地球大気は,可視光線近紫外線はかなりよく透過させるが,赤外線部分に当たる地球表面からの長波長輻射は,水蒸気や二酸化炭素などに吸収されるため透過されにくい.そのために地表付近の大気はあたかも温室中にあるかのように暖められる.金星の大気はもっと温室効果が激しいので,地表は著しい高温となっている.地球でも温室効果ガスの増大が温暖化につながるとして国際的な政治・環境問題に発展するまでになった.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

おんしつこうか【温室効果 greenhouse effect】
大気中の水蒸気や二酸化炭素などが放出する赤外放射によって,下層大気が温められる効果。温室のガラスは風を防ぐ以外に日射を素通りさせるが,温室内から放出される赤外放射を吸収して,温室内を温める。同様に,大気中の二酸化炭素などは日射を素通りさせるが,地表からの赤外放射を吸収する。吸収された放射の大部分は地球に向かって放射され,下層大気を温める。この効果は温室の機能に似ているので温室効果という。【朝倉 正】

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

温室効果
おんしつこうか
greenhouse effect

惑星大気の存在によって、その表面が保温される場合の効果をいう。すなわち、大気自身は太陽からの可視部の短波放射に対しては透明であり、大気を通り抜けたこの放射は地表に吸収される。これに対して、地表から放出される長波放射(赤外線)の一部は大気に吸収され、その大気自身も長波を放出し、この放出されたものの一部は地表に戻ってくる。大気にはこのような働きがあるため、地表の平均気温はおよそ15℃になっているが、これは大気がまったくないときに比べると33℃も高い気温である。このような働きを温室のガラスに例えた場合、ガラスは光線を通すが、内部の熱を逃がさないために保温効果があるということと似ているので、この現象を温室効果という。

 大気中の成分でもっとも温室効果の大きいのは水蒸気と二酸化炭素である。化石燃料の消費や農耕地の拡大などが原因で二酸化炭素は年を追って増大しつつあり、そのための温室効果によって地球全体の気温上昇が観測されている。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)第四次評価報告書(2007)によると、今後約100年の間に気温が上昇する範囲は1.8~4.0℃と予想されている。人間が大気という自然に与えている影響として、二酸化炭素の増加による温室効果の増大は無視できない問題となってきている。そのため温室効果をもたらす二酸化炭素の排出量削減に関する問題が、1992年に「環境と開発に関する国連会議」(地球サミット)で討議され、気候変動枠組み条約(気候変動に関する国際連合枠組み条約)が成立した。1997年には京都で、地球温暖化防止京都会議が開催され、地球温暖化防止対策と措置を定めた京都議定書が採択された。しかしその後も、温室効果の増大は、懸案の重要問題であり、さらに効果的な地球温暖化対策のための国際的枠組み合意に向けて国際交渉が進められている。

[根本順吉・青木 孝]

『生田豊朗ほか著『温室効果ガスと地球温暖化――影響と対策、展望』(1989・アグネ承風社)』『A・ブディコほか著、内嶋善兵衛訳『地球大気の歴史――その進化と未来を探る』(1989・朝倉書店)』『ジョン・グリビン著、加藤珪訳『オゾン層が消えた』(1989・地人書館)』『根本順吉著『熱くなる地球――温暖化が意味する異常気象の不安』(1989・ネスコ)』『気象庁編『温室効果気体の増加に伴う気候変化2』(1990・大蔵省印刷局)』『霞が関地球温暖化問題研究会編訳『IPCC地球温暖化レポート――「気候変動に関する政府間パネル」報告書サマリー』(1991・中央法規出版)』『ジョン・グリビン著、山越幸江訳『地球が熱くなる――人為的温室効果の脅威』(1992・地人書館)』『慶応義塾大学理工学部エネルギー・環境研究グループ編『二酸化炭素問題を考える――問題の実態と対策に関する諸見解をめぐって』(1994・日本工業新聞社)』『地球環境と大気汚染を考える全国市民会議編『しのびよる地球温暖化』(1996・かもがわ出版)』『環境庁地球環境部編『京都議定書と私たちの挑戦――「気候変動に関する国際連合枠組条約」に基づく第2回日本報告書』(1998・大蔵省印刷局)』『ジョン・ベイン著、高野尚好日本語版監修『大気と地球温暖化』(1999・小峰書店)』『安成哲三ほか編、中沢高清ほか著『岩波講座 地球環境学3 大気環境の変化』(1999・岩波書店)』『住明正著『地球温暖化の真実』(1999・ウェッジ)』『水谷洋一著『2010年地球温暖化防止シナリオ』(2000・実教出版)』『西岡秀三編、環境省地球環境局『温室効果ガス削減技術――京都議定書の目標達成のために』(2001・エネルギーフォーラム)』『気候ネットワーク編『よくわかる地球温暖化問題』(2002・中央法規出版)』『伊藤公紀著『地球温暖化――埋まってきたジグソーパズル』(2003・日本評論社)』『原沢英夫・西岡秀三編著『地球温暖化と日本――自然・人への影響予測 第3次報告』(2003・古今書院)』『近藤洋輝著『地球温暖化予測がわかる本』(2003・成山堂書店)』『気象庁編『地球温暖化予測情報第5巻』(2003・気象業務支援センター)』『住明正著『エルニーニョと地球温暖化』(2003・オーム社)』『住明正著『さらに進む地球温暖化』(2007・ウェッジ)』『江守正多著『地球温暖化の予測は「正しい」か?』(2008・化学同人)』『小西雅子著『地球温暖化の最前線』(2009・岩波書店)』『IPCC編、文部科学省・経済産業省・気象庁・環境省訳『IPCC地球温暖化第四次レポート――気候変動2007』(2009・中央法規)』『根本順吉著『超異常気象――30年の記録から』(中公新書)』『浅井冨雄著『異常気象はこう進む』(小学館文庫)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

おんしつ‐こうか ヲンシツカウクヮ【温室効果】
〘名〙 大気中の二酸化炭素や水蒸気などによる保温効果。大気中の二酸化炭素は、温室のガラスのように、太陽光は透過させるが、地表からの赤外線は吸収して地表の気温を上昇させるところからいう。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

温室効果
オンシツコウカ
greenhouse effect

大気中の水蒸気や二酸化炭素などには,可視光線は通過するが赤外線の一部を吸収する性質がある.紫外線や可視光線を含む太陽光は地表面で吸収され,加熱された地表面から宇宙空間に放出される赤外線の一部がこれらのガスによって吸収され,地表に向かってふたたび放出される.このため,二酸化炭素などの大気中の濃度が増加すると,地球から放出されるエネルギーのうち大気にとらえられる割合が増加して,地球全体の平均気温を上昇させることになる.このような現象を温室効果とよび,二酸化炭素,メタン,亜酸化窒素などの温室効果を生じさせる気体を温室効果ガスという.化石燃料の大量消費による大気中の温室効果ガスの増加が,地球温暖化の有力な原因である.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
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東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

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