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温帯【おんたい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

温帯
おんたい
temperate zone
緯度の温暖で湿潤気候帯。気候帯に分けると熱帯寒帯の間,もしくは亜熱帯亜寒帯冷帯)に挟まれる。数理気候帯では回帰線(23°27′)と極圏(66°33′)の間か,30°~50°をさすことがある。また,ウラジーミル・P.ケッペン気候区分では,植生分布に基づき乾燥地域を除き最寒月の平均気温が 18℃以下,-3℃以上の気候帯としている。さらに,ケッペンはこれを温帯多雨気候,温帯冬雨(夏乾燥)気候,温帯夏雨(冬乾燥)気候の三つに区分している。気象学的に温帯は偏西風帯に属しており,降水の季節変化だけでなく,夏と冬の気温差が大きく季節変化が明瞭であり,温帯低気圧の活動が活発で天気変化も激しい。温帯の陸地面積は地球の約 10%だが,世界人口の半分近くが生活しており,土地利用率は高く各種産業が発展し,文明先進国の多くが温帯に含まれている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

おん‐たい〔ヲン‐〕【温帯】
寒帯熱帯の間の地帯。気候的には、温帯気候の緯度30~50度の地帯をいうが、回帰線(23度27分)と極圏(66度33分)の間とする区分もある。

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世界大百科事典 第2版

おんたい【温帯 temperate zone】
熱帯,寒帯に対する地域名として,天文学的には回帰線と極圏にはさまれた中緯度地方の総称である。この温帯は全世界の陸地の35%を占め,そこでは太陽が天頂からさすことがなく,また水平線からのぼらない日,あるいは水平線下に没しない日はない。気候的には温帯の低緯度側に亜熱帯,高緯度側に亜寒帯を設けるので,緯度30゜~50゜あたりを指す。平均的には温和な気候で,四季の区別が明瞭である。ケッペンは最寒月平均気温が18℃以下で,-3℃以上,最暖月平均気温が10℃以上の地域と定義した。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

温帯
おんたい

中緯度にある気候帯で、低緯度の熱帯と高緯度の寒帯との間にある。数理気候帯では回帰線(23度26分)と極圏(66度33分)に挟まれた地帯をさす。ズーパンは温帯を等温線によって定め、熱帯との境界を年平均気温20℃、寒帯との境界を年平均0℃とした。現在もっともよく使われている温帯の定義は、ケッペンによる最寒月の平均気温零下3℃から18℃の地域とする考え方で、最暖月平均気温10℃の等温線と、最寒月平均気温18℃に挟まれた地帯を広義の温帯、そのうち最寒月の平均気温零下3℃以下の地域を冷温帯あるいは亜寒帯とし、その分を除いた地帯を狭義の温帯とする。一般的には狭義の温帯をさす。位置的な温帯の範囲は緯度30度から50度程度にだいたいまたがっているが、水陸分布や大地形の影響で等温線がかならずしも緯線に平行しておらず、とくに大陸の西岸と東岸ではかなり位置がずれる。数理気候帯では温帯は地球上の約25%を占め、そこでは1年を通じて太陽が真上にくることはないが、太陽がまったく地平線上に現れない日もない。ケッペンの区分による温帯の範囲は北半球のほうが海洋の多い南半球よりもかなり大きい。

 温帯は偏西風の卓越する地域で、季節の移り変わりが熱帯、亜熱帯、亜寒帯、寒帯より顕著に現れる。寒帯や亜熱帯に比較して一般に降水量が多く、人口密度も高い。これは冬の寒さも、夏の乾燥も極端ではなく、農作物も多く、活動しやすい地域であるからと考えられる。

[小林 望・福岡義隆]

植生

植物生態学上の温帯は、広義には夏緑林帯、針葉樹林帯を含むが、狭義には夏緑林帯に対して用いられることが多い。また日本では、温帯を冷温帯(夏緑林帯)と暖温帯(照葉樹林帯)とに区分することも多く、冷温帯に対して狭義の温帯を、暖温帯に対して暖帯の名をあてることも行われる。狭義の温帯は中緯度地帯の夏緑林帯をさし、北半球ではブナ属、ナラ類、カエデ類、シナノキ類などの森林を本来とする地域である。夏緑林帯のもっともよく発達するのは、北アメリカの東部とユーラシアの両端、すなわち中国から日本にかけての地域とヨーロッパである。その他の地域では、乾燥のためステップまたはステップ林となっている。

[大場達之]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

おん‐たい ヲン‥【温帯】
〘名〙 寒帯と熱帯の中間の地域。ケッペンによれば最寒月の平均気温が摂氏一八度以下、摂氏零下三度以上の間にある地域。緯度による分け方では、おおよそ回帰線(二三・二七度)から極圏(六六・三三度)の間。等温線による分け方では、おおよそ年平均気温摂氏二〇度の等温線と最暖月の平均気温摂氏一〇度の等温線との間。
※和蘭通舶(1805)一「冬至規より南四十三度を温帯と名く、又正帯と称す」
[語誌]原語(ラテン語) temperatus が本来「中庸を得た」という意味のためか、マテオ‐リッチの世界図(一六〇三)では「正帯」と訳され、江戸時代に用いられ、また江戸時代の世界図には「中帯」とするものもあり、明治初期まで使われている。

出典:精選版 日本国語大辞典
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