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温度計【おんどけい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

温度計
おんどけい
thermometer
温度を測定する器械。温度の変化を最初にみられるようにしたのは,1590年後半,イタリアのガリレオ・ガリレイが空気の熱膨張を利用し発明したもの。しかし,目盛りはついていなかった。その後目盛りは,1724年にドイツのダニエル・ガブリエル・ファーレンハイトが,1742年にスウェーデンのアンデルスセルシウスが,それぞれ提案した。今日の温度計の目盛りは,セルシウスが提案しカール・フォン・リンネが修正したもので,氷の融点を 0℃,水の標準気圧における沸点を 100℃とし,それを 100分割したものを 1℃と定めた。1949年以前は寒暖計と呼ばれていた。測定方式の違いにより,温度計には次のものがある。(1) ガラス製温度計(棒状,二重管) 水銀アルコールの温度による変化を読み取る。(2) バイメタル自記温度計(→バイメタル温度計) バイメタルの温度による変化を回転軸などを介して自記記録する。(3) 電気式温度計 白金測温抵抗体の温度変化による抵抗値の変化,熱電対の温度による変化,サーミスタの温度による変化をそれぞれ電気信号に変換し測定する。(4) 最高温度計最低温度計) (1)のうち,ある期間の最高気温(最低気温)を測定する。今日,気象庁で気温の観測に使用されている測器は電気式温度計(白金抵抗型)で,白金線の抵抗を求めて気温を測定する。この温度計は,上部にファンを取り付けたステンレス製の通風筒に取り付けられ,感部付近の通風速度が 5m/sに設定されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

おんど‐けい〔ヲンド‐〕【温度計】
温度を測定する計器物質の規則的な熱膨張などを利用し、アルコール・水銀を使う液体温度計や、金属温度計気体温度計などがある。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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栄養・生化学辞典

温度計
 温度をはかる器具,装置

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

おんどけい【温度計 thermometer】
温度を測るための計器の総称。寒暖計ともいう。考案されてから3世紀ほどを経過したにすぎないが,逐次に多様化され,学術,産業その他の諸分野にわたりさまざまな形で活用されている。
[歴史]
 熱膨張を利用した古代の魔術まがいのしかけを別とすれば,温度の変化を示す装置を最初に考案したのはG.ガリレイといわれる。彼は,今日いう気体温度計に近いものを17世紀初期に作ったが,大気圧の変動の影響を受けるものであったから,の温度計とはみなされず,サーモスコープthermoscope(温度見の)と呼ばれた。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

温度計
おんどけい
thermometer

物質や環境の温度を測定する装置。温度変化に伴う気体・液体および固体の膨張と収縮を利用した温度計が古くから用いられている。一方、これとは測定の原理が異なる種々の温度計も自然科学、工学の諸分野において用いられている。温度は物体や環境の暑さ(熱さ)、寒さ(冷たさ)を数量的に表現する物差しである。

[渡辺 昂]

温度計の歴史

温度計の始まりは、空気の温度変化による膨張と収縮を利用したサーモスコープであるといわれている。これは1592年ごろガリレイが作製した。ついで17世紀の初めにパドバ大学で解剖学を教えていたサントリオが医療に体温計を用いた記録がある。現在家庭でも広く使われている温度計または体温計の原形は、17世紀なかばにガリレイの弟子たちによってつくられたアルコール温度計である。

 温度計は、一つには、日常生活の場で温度の計測が必要であったことから、もう一つは、人間の生命と健康を維持していくうえで、体温の測定が必要であったことから生み出されたものと考えられる。1724年、ドイツのファーレンハイトによってつくられた水銀温度計は、食塩と雪の重量比1対3の混合物が日常得られる最低温度であることに着目して、これを0度とした。また、ヒツジの体温(約38℃)を100度とした。この温度の基準の決め方は、そのまま17~18世紀のヨーロッパの日常生活を物語っている。もっとも、ここに述べた氷と塩の混合物の到達温度は現在では零下22.0℃(共晶点あるいは共融点)であることが知られているが、これはファーレンハイトのスケールでは零下8に相当する。

[渡辺 昂]

温度計の種類

現在使用されている温度計を、測定原理に基づいて以下に分類する。

(1)熱膨張を利用するもの これには、気体温度計、液体温度計、バイメタル温度計がある。そのうち液体温度計には、水銀温度計と灯油を使用する温度計がある。液柱が紅色の温度計は、一般にアルコール温度計と思われているが、そうではない。アルコールでは、液柱上部の空間に凝縮をおこしやすく、指示に誤差を生じやすいために1950年ころから灯油が用いられるようになった。家庭用の寒暖計、体温計もこの液体温度計の一つである。また、この液体温度計を用いた、最高最低温度計(図A)、ベックマン温度計がある。バイメタル温度計(図B)は、膨張係数の異なる2種類の金属板、たとえば、銅とニッケルの薄板2枚を密着させたバイメタルを使用する。このバイメタルでは、銅の膨張係数がニッケルの膨張係数よりも大きいために、高温になると板はニッケル側に曲がる。低温になると銅板側に曲がる。これを利用して温度を表示する。

(2)電気抵抗の温度変化を利用するもの これには抵抗温度計がある。

(3)熱電対(ねつでんつい)温度計 異なった2種類の金属または合金の針金の両端を接触させて電気の流れるループ状の回路をつくる。こうして接触させた両端に温度差を与えると、その両端に熱起電力が発生して電流が流れる。これがペルチエ効果(熱電効果)である。この効果を応用した温度計が熱電対温度計である。発生した熱起電力の測定は電位差計または内部抵抗の大きいミリボルト計によって行い、温度=熱起電力の補正表より温度を決める。これは、自然科学、工学における温度計測にもっとも広く用いられる。その理由は、感温部である金属接合部の容積がきわめて小さく、熱容量による誤差が小さく、応答性に優れていることによる。用いられる熱電対としては、白金線と白金ロジウム合金線、銅線とコンスタンタン線(銅とニッケルの合金線)などがある。

(4)光による色温度の測定 これには光高温計と放射高温計がある。光高温計は、オプティカルパイロメーターともいわれ、被測定体の色温度を標準色温度との比較測定によって求める方法で、700℃~2500℃くらいまでの高温の測定に用いる。放射高温計は、被測定体より放射される熱線を、レンズまたは凹面鏡によって集光し、焦点にサーミスターを置いて、サーミスターの温度上昇による抵抗値の変化から測温する。放射高温計の一種に、赤外線に対する半導体感温素子を使用したサーモグラフィー用温度計がある。これを用いて、人工衛星から地球の表面温度の分布を調べたり、人体の皮膚温度分布などの測定が行われる。

(5)その他 ゼーゲル錐(すい)温度計とサーモカラー温度計がある。ゼーゲル錐温度計はケイ酸塩と金属酸化物を練り合わせてつくった高さ10センチメートル程度の三角錐である。これを窯炉内各所に配置し、加熱による三角錐の融けぐあいから炉内の温度分布を調べる目的に使われる。サーモカラー温度計は、温度によって色が変化する材料(サーモカラー)を利用した温度計である。おもにコバルト・クロムなどの錯塩が、温度によって可逆的に色変化を示す現象を利用した温度計で、この材料を粘土と練り合わせて乾燥させたものをサーモクレイという。また、液晶の温度特性を利用した液晶温度計もある。

[渡辺 昂]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

おんど‐けい ヲンド‥【温度計】
〘名〙 温度を測定する器具。温度によって変化する物質の性質を利用して温度を測る。熱膨張を利用した気体温度計、液体温度計、電気抵抗や起電力を利用した抵抗温度計、熱電温度計、物体からでる光放射の強さや色の変化を利用した光高温度計などがある。
※中等教育新撰物理学楷梯(1906)「熱電流によりて〈略〉此の性質を応用して精功なる温度計を造ることを得」
[語誌](1)器具は明和二年(一七六五)に日本に伝わり、オランダ語 Thermometer の訳語として「寒熱昇降器」(平賀源内)、「験温器」「験温管」「験温儀」「列氏験器」「寒暖計」などの名称で呼ばれていた。
(2)幕末までは「験温器」が多用されたが、明治一〇年ころから「寒暖計」が優勢になった。
(3)明治後期に「温度計」が登場し、昭和四〇年ころからこれが普通の名称となった。

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

温度計
オンドケイ
thermometer

温度を測る計器の総称.温度の変化によって生じる熱膨張を利用する液体温度計バイメタル温度計,圧力変化を利用する定容気体温度計蒸気圧温度計,電気抵抗の変化を利用する抵抗温度計サーミスター温度計熱起電力を利用する熱電温度計(熱電対),磁化率の変化を利用する磁気温度計,熱放射を利用する高温計,光放射を利用する光高温計などがある.測定すべき温度範囲あるいは必要とする測定精度を考慮して,適したものを使用すべきである.測るべき温度の最高,最低のみを示す最高・最低温度計や,各温度を自動的に記録する自記温度計などもある.熱電対,電気抵抗温度計などは,信号を電子管増幅器で拡大できるので,自動制御機器の検出端として広く利用されている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
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東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
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