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火山灰【かざんばい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

火山灰
かざんばい
volcanic ash
火山噴火による放出岩片ないし粒子(→火山砕屑物)のうち,最も細かい径 2mm未満のもの。火山の爆発によって,上空に吹き上げられ,卓越風などによって遠くまで運ばれる。日本では偏西風により,火山の東側に多く堆積している。火山が堆積固結した堆積岩が凝灰岩である。(→火山噴出物

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

火山灰
爆発的な噴火で発生する、の細かい噴出物。火口から噴煙となって上昇し、広範囲に飛散する。日本など中緯度では、偏西風で火山の東側に偏って堆積する傾向が強い。大規模な噴火では、火山灰は成層圏まで上昇、水平に流され、世界中を覆う。微小な火山灰や硫酸液滴エアロゾル(微粒子)として長期間成層圏に浮遊し太陽光の入射を妨げ、異常気象を起こすことがある。大噴火は同じ組成の火山灰を広範囲に堆積するので、その堆積層から地層年代が決定される(テフロクロノロジー)。
(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

かざん‐ばい〔クワザンばひ〕【火山灰】
火山から噴出された灰のようなもの。火山砕屑物の一で、直径2ミリ以下の細粒のものをいう。ごく細粒であれば火山塵(かざんじん)ともいう。

出典:小学館
監修:松村明
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編集協力:田中牧郎、曽根脩
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岩石学辞典

火山灰
固まっていない細粒の火山砕屑性の放出物で,粉砕されたガラス,結晶あるいは熔岩片などのような小さな同源の粒子からなっている.粗粒や細粒のものは,その破片が0.5mm以上であるか以下であるかによって区別される.細粒の凝灰岩はしばしば火山塵(volcanic dust)と呼ばれる.火山灰の平均粒径は2mm以下[Fisher : 1961]または4mm以下[Went-worth & Williams : 1932]である.32mm以上の堆積物は火山性集塊岩(volcanic agglomerate)という.放出物に同源のものが多くない場合には適当な形容詞が付けられる.火山灰は粉砕された熔岩で,木灰や石炭灰のように酸化したり燃焼した残りの生成物と混同してはならない.

出典:朝倉書店
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世界大百科事典 第2版

かざんばい【火山灰 volcanic ash】
径2mm以下の破片状火山噴出物。燃えかすではない。固結すれば凝灰岩とよぶ。化学組成,岩質などを表すには玄武岩質火山灰,結晶質火山灰,ガラス質火山灰,石質火山灰のように形容詞を付す。火山灰はマグマ発泡が急激に起こって生ずるものが多いが,高温溶岩が水に触れて水冷破砕で生じたもの,より大きなものが粘土化などの風化作用で生じたものなど異なる成因のものもある。堆積様式としては降下火山灰と火山灰流の二つが主である。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

火山灰
かざんばい

火山爆発で放出された、直径2ミリメートル以下の細粒の火山砕屑物(さいせつぶつ)。1932年にアメリカのウェントワースC. K. Wentworthらが定義した。火山灰を火山砂(さ)と狭義の火山灰に細分することがあり、気象庁は直径0.2ミリメートル以下を火山灰としている。また、広義の火山灰の同義語として火山塵(じん)の語を使う人や、火山灰を火山灰(直径0.2ミリメートル以上)と火山塵(直径0.2ミリメートル未満)に細分する人もいる。つまり、火山砂、火山灰、火山塵の使い分けは学界でも一定していない。火山灰には、地下のマグマに直接由来したもの、同じ火山体を構成していた岩石の砕片、さらに、その火山とは無縁の基盤岩の砕片などがある。1783年(天明3)の浅間山、1883年のインドネシアのクラカタウ火山、1963年の同国のアグン火山などの大爆発は、多量の微細な火山灰や火山ガスが成層圏まで吹き上げられて日射を遮り、地表の気温を低下させて、凶作を発生ないし助長したとされている。また、山腹に堆積(たいせき)した火山灰は、大雨や融雪などで二次的な火山泥流を生じやすい。日本では第二次世界大戦後、噴火で山麓(さんろく)の住民が死亡したのは、この降雨泥流による12人(桜島3件、有珠山(うすざん)1件)だけである。日本では爆発型噴火が多く、火山灰がよく噴出され、火山灰土や、火山灰が固結した凝灰岩や関東ロームなども広く分布している。なお、阿蘇(あそ)地方では火山灰を「よな」とよぶ。

[諏訪 彰]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かざん‐ばい クヮザンばひ【火山灰】
〘名〙 火山放出物の一種。径二ミリメートル以下の溶岩の細粒や破片。爆発のときマグマがこまかくちぎれて粉末となったものと、古い岩石が破砕、噴出されたものとがある。固結したものを凝灰岩という。火山塵。
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉七「近寄れば随分と火山灰の醜い所も見へるものと云ふことを思はず」

出典:精選版 日本国語大辞典
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