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火祭【ひまつり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

火祭
ひまつり
火を焚く,または数多くの松明を使うなど,火を用いることが特徴となっている祭り。神社の祭りのほか,村の行事や修験道の祭りなどがある。火を焚くのは,神霊の送迎や火による清めなどの意味があり,小正月を中心とする年末から 2月頃と,7~8月の盆行事の頃に数多く行なわれている。大松明で神輿を迎え清める和歌山県那智勝浦町の熊野那智大社(→熊野三山)の火祭や京都府京都市鞍馬寺山門内に鎮座する由岐神社の「鞍馬の火祭」,火防の神として知られる静岡県浜松市秋葉神社の火祭,祭神の火中出産の故事にちなむともいわれ,富士山閉山を告げる山梨県富士吉田市の北口本宮浅間神社の火祭(鎮火祭),本来は小正月の左義長行事で,人の形を模した左義長に食物でつくった山車を取り付けて街を練り歩き,燃やして悪疫払いとする滋賀県近江八幡市の日牟礼八幡宮の左義長祭,九州地方の正月7日の鬼火,盆の送り火行事としての京都大文字五山送り火(→大文字山)など,さまざまな火祭がある。(→御火焚火の神

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デジタル大辞泉

ひ‐まつり【火祭(り)】
火災のないように祈る祭り。鎮火祭。
出雲(いずも)大社で、毎年元日に行われる神事。上代から伝えられた火鑽臼(ひきりうす)火鑽杵(ひきりぎね)を祭る。
火をたいて神を祭る行事。8月26・27日に山梨県富士吉田市の浅間神社で行われる「吉田の火祭」、10月22日に京都鞍馬の由岐(ゆき)神社で行われる「鞍馬の火祭」が有名。 秋》

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

ひまつり【火祭】
大火をたいたり,灯火たいまつなどの火が大きな役割を果たす祭り。火祭の根底には,火に対するいい知れぬ畏敬があり,それが火祭の原動力をなしている場合が多い。火祭はたいてい夜に行われ,その火には祭場の照明や採暖といった実用的な意味のほか,神を招く目印,神そのものの表象,さらにいっさいを尽して浄化するなどさまざまな意味がある。また火は穢に対して敏感であるため,忌の期間は別火(べつび)の生活をしたり,火を更新して新年を迎えたり,神祭の神饌調理には新たにきりだした浄火を用いるといった風習もある。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

火祭
ひまつり
火を焚(た)いて神を祀(まつ)る祭儀。わが国の年中行事や祭礼には火を焚くものが多い。まず小(こ)正月の左義長(さぎちょう)がある。どんど焼といわれているが、長野県では三九郎焼、北九州ではホケンギョウとよばれている。この行事は全国に広く行われており、子供や青年が主役を務めている。正月と同じく盆にも火焚きの行事が行われている。これは精霊(しょうりょう)を送迎する行事で、関西地方では柱松(はしらまつ)という風習が広く行われている。柱の頂上の燃料を入れた籠(かご)に向かって、小松明(たいまつ)を投げ上げて点火さすのである。
 神社を中心とした火祭も各地にみられる。各地における有名なものを列挙すると、まず東日本では、富士山の麓(ふもと)、山梨県の吉田の火祭(8月26、27日)がある。東北地方では出羽(でわ)三山神社の松例(しょうれい)祭が12月31日から元日にかけて行われている。祭の前日に大松明をつくり、これを引き回して火をつけて焼く。この大松明は住民を苦しめる「つつが虫」を模したものという。関西へ行くと京都鞍馬(くらま)の火祭がある。10月22日夜の行事で、由岐(ゆき)神社に向かっての街道に数間置きに松明が置かれ、午後10時ごろ火が点じられると、その街道を少年たちが松明を持って山門に向かう。和歌山県では新宮市の神倉(かみくら)神社の大祭(御灯祭(おとうまつり))がある。2月6日、白装束の青年たちが松明を携えて登山する。山上で神官が神社の浄火を青年の松明に分かち与える。青年はそれを持って下山する。九州では、福岡県久留米(くるめ)市の玉垂(たまたれ)宮の鬼夜(おによ)の行事がある。1月7日夜の火と裸の祭典である。以上のほか、いっぷう変わった火祭が福島県などにある。それは、火事を起こした家があると、次年からその火事の日を火祭日とすることで、次に火事があるとその日を次の火祭日とするという。[大藤時彦]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ひ‐まつり【火祭】
〘名〙
① 火災を防ぎ、火災のないように祈る祭。鎮火祭。
※大鏡(12C前)五「又里の刀禰・村の行事いできて、火祭やなにやと煩しくせめしこと」
② 出雲大社で、正月元日の神事の一つ。神宝として神代から伝来したという火鑽臼(ひきりうす)・火鑽杵(ひきりぎね)をまつる祭式。
③ 火をたいて神をまつる行事・儀式。京都の鞍馬山にある由岐神社で一〇月二二日(古くは九月九日)に行なわれる鞍馬の火祭や、山梨県富士吉田の富士浅間神社で八月二六・二七日に行なわれる火祭などが名高い。《季・秋》
※善光寺道名所図会(1849)四「二季の祭〈略〉以上三ケ日とも火祭(ヒマツリ)也」

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