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炭素循環【たんそじゅんかん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

炭素循環
たんそじゅんかん
carbon cycle
地球の生態学的物質循環 (サイクル) の一種生物体の大部分を形成している4つの元素 (炭素水素酸素,窒素) が,生態圏において,複雑にからみ合ったコースを通って循環するうち,特に炭素に注目した場合をいう。大気中にある炭酸ガス (二酸化炭素) は炭素同化作用によって植物体を構成する有機物となり,動物体はこの植物体を食料として有機物をつくる。また植物や動物は生きているうちは呼吸作用によって生じた炭酸ガスを体外に放出する。排出物死体地上細菌菌類により分解されて,二酸化炭素となる。分解されにくい腐植質石炭石油地中に蓄積したが,現代ではこれらを化石燃料などとして人間が掘起して利用しはじめたため,再び炭素循環に投入されている。

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デジタル大辞泉

たんそ‐じゅんかん〔‐ジユンクワン〕【炭素循環】
地球上における炭素の循環のこと。大気中の二酸化炭素が植物の光合成によって炭水化物になり、食物連鎖腐敗を経て、ふたたび大気に還元するまでの過程を指す。炭素が生物体に固定される量と呼吸分解によって大気に放出される量は釣り合っていたが、産業革命以降の化石燃料の消費にともない、大気中の二酸化炭素の量が増加を続けている。

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世界大百科事典 第2版

たんそじゅんかん【炭素循環】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

炭素循環
たんそじゅんかん

自然界における炭素化合物の循環をいう。炭素は生体を構成する中心的元素であり、有機化合物の中核をなす。炭素は大気中から生物体に取り込まれ、さらに生物間を食物連鎖を通じて循環し、最後には大気中に還元される過程を繰り返している。大気中の二酸化炭素濃度がほぼ300ppmと一定の値を保っているのは、次に述べるように、自然界で絶えず炭素化合物が形を変えながら循環しているためである。

 炭素は生物体の乾重量(乾燥後の重量)の半量近くを占める。陸地では二酸化炭素、水中では水に溶けている二酸化炭素や炭酸イオンがおもに緑色植物の光合成によって炭素循環系に入る。その量は年間約1000億トンと推定される。光合成産物としての有機物の一部は、その植物自体の呼吸や植物を摂食する動物の呼吸を通じて二酸化炭素として大気中に戻される。また土壌中の動物の遺体や排出物、植物の枯死体は微生物などの分解者によって分解され、二酸化炭素として放出される。安定した状態にある生態系では光合成によって固定される炭素量と、呼吸および分解によって放出される炭素量はほぼつり合っている。固定量が放出量を上回る状態では、生物体や枯死・遺体などの有機態炭素がその系に蓄積していることになる。地球全体としては炭素の固定量と放出量はほぼつり合っているが、石炭、石油などの化石燃料の消費が著しく増大し、その結果として大気中の二酸化炭素量はしだいに増加しつつある。産業革命がヨーロッパ諸国に波及した19世紀なかば以後、2000億トンの二酸化炭素が大気中に加えられたと推算されている。

[南川隆雄]

『水谷広著『地球とうまくつきあう話』(1987・共立出版)』『ハワード・ゲスト著、高桑進訳『微生物の世界』(1991・培風館)』『横山長之編『地球環境シミュレーション』(1991・白亜書房)』『横山長之ほか編著『海洋環境シミュレーション――水の流れと生物』(1993・白亜書房)』『野崎義行著『地球温暖化と海――炭素の循環から探る』(1994・東京大学出版会)』『小島紀徳著『二酸化炭素問題ウソとホント――地球環境・温暖化・エネルギー利用を考える』(1994・アグネ承風社)』『鈴木款著『海洋生物と炭素循環』(1997・東京大学出版会)』『小島覚著『人類の繁栄と地球環境』(1998・森北出版)』『小沢普照監修・著『図説 木のすべて4 森ができるまで』(1999・大日本図書)』『西沢潤一ほか著『人類は80年で滅亡する――「CO2地獄」からの脱出』(2000・東洋経済新報社)』『大森俊雄編著『環境微生物学――環境バイオテクノロジー』(2000・昭晃堂)』『木下紀正・八田明夫著『地球と環境の科学』(2002・東京教学社)』『W・D・ノードハウス著、室田泰弘ほか訳『地球温暖化の経済学』(2002・東洋経済新報社)』

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