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点前【てまえ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

点前
てまえ
茶道用語。手前建て前ともいう。点茶の作法。茶をたてるには心と体のいずまいが大切で,その所作や作法は流派によって多少の違いがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

たて‐まえ〔‐まへ〕【点前/立前】
茶道で、抹茶をたてる作法。てまえ。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

てまえ【点前】
茶の湯の用語の一つで,茶を点ずるための順序手続をいう。抹茶を点ずる,または点(た)てるしかたには濃茶(こいちや)と薄茶の区別がある。濃茶は練る,薄茶を点てるといい,その手続を濃茶点前薄茶点前という。これは飲料としての抹茶の点前であるが,茶の湯には別に炉中(夏季は風炉)に炭を置くための手順,炭手前がある。この場合は〈点ずる〉の文字を用いず,〈手前〉と書くが,〈てまえ〉の意味内容はまったく同じといってよい。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

点前
てまえ
茶の湯において茶を点(た)てたり、炭を置く行為をいう。古くは手前と書いていたが、現在は、炭を置く行為である「炭手前」にのみ手前の字を使い、ほかはすべて点前の字をあてている。中国宋(そう)代の茶書『茶録』に「点茶」とあって、点前の語の初見となっている。炭手前のほか、茶の点前の仕方は、薄茶(うすちゃ)点前と濃茶(こいちゃ)点前が基本となっている。その手続については、茶道の流儀によって少しずつ微妙に異なっており、それが流儀存続の意義づけにもなっている。『南方録(なんぽうろく)』によると、茶の湯の点前が初めて行われたのは、将軍足利義教(あしかがよしのり)が後花園(ごはなぞの)天皇を招いて饗応(きょうおう)したあと、寵臣(ちょうしん)赤松貞村(あかまつさだむら)が水干(すいかん)・折烏帽子(おりえぼし)姿で披露した台子(だいす)点前が最初であったということになっている。それは、天皇拝領の唐物(からもの)道具を使った台子による3種極真荘(ごくしんかざり)の点前であった。現存する『室町殿行幸御餝記(おかざりき)』(徳川美術館蔵)によると、永享(えいきょう)9年(1437)10月21日のことであって、二か所に茶湯所がしつらえられており、そこで点前が披露されたことになる。『海人藻屑(あまのもくず)』(1420)に「建盞(けんさん)ニ茶一服入テ、湯ヲ半計(なかばばかり)入テ、茶筅(ちゃせん)ニテタツル時、タダフサト湯ノキコユル様ニタツルナリ」とあるので、貞村の点前とはこうした点て方であったと考えることができる。このように台子から始まった茶の点前は、草庵(そうあん)茶の成立とともに炉(ろ)の点前が考案されていった。興福寺別当光明院の実堯(じつきょう)による『習見聴諺集(しゅうけんちょうげんしゅう)』に記載された「古伝書」(1604、05写)には、「いるり(囲炉裏(いろり))の立様之事」「薄茶之立様之事」があって、台子を使った風炉(ふろ)と炉の濃茶と薄茶の両様の点前が記述されている。その後、わび茶の大成するにつれて茶席の極小化が行われ、千利休(せんのりきゅう)による「一畳半の伝」といわれるような運び点前が成立し、点前の基本がすべて整ったのである。江戸時代になると、茶道の展開とともに点前手続も多様化していき、家元制度が確立するにつれて、現在みるような点前が定着したのであった。[筒井紘一]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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