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為替管理【かわせかんり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

為替管理
かわせかんり
exchange control
国際収支の均衡為替相場安定を目的として,政府または政府の代理機関を通じて為替取引に直接的な規制を加えることをいう。第2次世界大戦前は,資本投機逃避を禁止することを目的としていたが,大戦中には経常取引にも規制が加えられた。国際通貨基金 IMFは為替取引の自由化を目的としたが,戦後の過渡期間に経常取引のための支払いに対する制限を認めた (→IMF14条国 ) 。日本でもかつては資本の逃避などを防ぐため為替管理が行われていたが,1964年のIMF8条国への移行により経常取引,資本取引ともに自由化が進み,さらに 79年の外国為替及び外国貿易管理法 (外為法) 改正により 80年 12月から外国為替取引原則自由となった。 98年4月外為法は大幅に改正され施行,経済制裁対象国との取引などの場合を除き為替管理は撤廃,内外資本取引の自由化と外国為替公認銀行制度の廃止による外国為替業務の自由化が実現した。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

かわせ‐かんり〔かはせクワンリ〕【為替管理】
国際収支の均衡と外国為替相場の安定を目的として、政府が外国為替取引に直接制限を加えること。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

かわせかんり【為替管理 exchange control】
国際収支の均衡や為替相場の安定を図るため,法律に基づき政府が外国為替取引に対して直接規制を加えること。歴史的にみると,為替管理は,資本取引に対する規制がその最初形態であり,主として資本逃避を防止する目的で導入されている。しかし,国際収支が赤字基調にある国においては,輸出入投資収益運輸,その他一般送金など経常的取引に係わる外国為替取引も規制され,こうした国々においては資本取引はさらに厳しい規制を受けている。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

かわせかんり【為替管理】
国際収支の均衡と為替相場の安定を図るため、政府がする外国為替売買の直接管理。日本は「外国為替及び外国貿易法」によって行なっている。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

為替管理
かわせかんり
exchange control
国際収支の均衡と外国為替相場の安定を目的として、政府が外国為替取引に対し直接統制を加えること。
 為替管理は一般に部分的管理から全面的管理へ移行する。1930年代の世界的不況期に始められたこの政策は、当初は資本逃避や為替投機などのホット・マネーを規制するのが主目的であった。ところが、このような統制はその国の通貨の信用を落とし、また資本取引を規制すると投機や逃避は貿易を利用して行われるようになり、統制の目的を貫徹するためには、結局、経常取引にまで枠を拡大する必要に迫られた。加えて戦争という国家目的が加わったため、30年代後半には多くの国で全面的管理がとられるに至った。
 この段階における為替管理は、外貨の供給面と需要面の二つに分かれる。外貨の供給面における管理では、輸出やその他経常取引によって業者が獲得した外貨を効率的に使用するために、政府が強制的に買い上げる外貨集中制がとられた。もっとも厳しいのが全面的集中制であり、それよりも緩やかなのが為替銀行や貿易業者に外貨保有を認める持高集中制である。外貨需要面では外貨を使途別に割り当てることが当局の主要な仕事となる。まず商品輸入、債務支払、海外渡航などの大項目別に割り当て、次に商品輸入についてはその重要度などを勘案して商品別割当て、業者別割当て、相手国別(通貨別)割当てなどが行われる。このような外貨割当てがもっとも進んだ段階では外貨予算制度が採用される。以上のほかに、為替銀行の公認、為替相場の公定、決済通貨の指定なども付随して実施される。[土屋六郎]

主要国における為替管理

1930年代の金本位停止後、イギリス、フランスなどの西欧諸国やアメリカでは、ホット・マネー対策として直接統制的な為替管理を避け、通貨当局による為替平衡操作という間接的統制方法をとった。しかし、それには豊富な財源、とりわけ外貨準備が必要であったため、財政上または貿易上の困難によって十分な財源をもてなかったドイツや東欧諸国は直接的な為替管理を採用した。日本も同様である。
 第二次世界大戦前から戦時中へかけては、外貨は戦争遂行の重要資源とされ、各国とも為替管理を強化した。この状態は戦後もしばらくは続いた。その理由としては、各国とも金・外貨準備をほとんど費消していたこと、戦争による生産力の荒廃により為替管理なしには国際収支の均衡を達成できなかったことなどがあげられる。戦後過渡期は意外に長引いたが、1950年代に入って経済復興が進んだので、各国はIMF協定に盛られた貿易・為替自由化の原則にのっとり為替管理をしだいに緩和した。こうして58年には西欧通貨の交換性回復が実現し、さらに61年には多くの西欧諸国がIMF8条国へ移行した。[土屋六郎]

日本の為替管理

わが国における為替管理の端緒は1932年(昭和7)に制定された「資本逃避防止法」である。これは前年に起こった満州事変と金本位離脱を嫌った資本の海外流出を防ぐのが目的であった。しかしその効果ははかばかしくなかったので、翌33年には経常取引にまで範囲を拡大した「外国為替管理法」が制定され、臨戦体制に入った41年にはさらに全面的に改正されて為替管理はもっとも厳しいものとなった。
 第二次世界大戦後は、民間貿易が再開された1949年(昭和24)に「外国為替及び外国貿易管理法」が制定され、ここに戦後における為替管理の基本法が体系化された。戦前の為替管理が強化の一途をたどったのに対し、戦後のそれはIMF協定の趣旨に沿い、為替制限の撤廃に努力することがうたわれた。1960年代には急速に自由化が進み、64年にはIMF8条国へ移行した。金融の国際化、円の国際化の進展にあわせ、1980年に前記の管理法が大幅に改正されて、資本取引については従来の「原則禁止、例外自由」から「原則自由、例外(有事)禁止」へ転換した。さらに1998年(平成10)4月、「外国為替及び外国貿易法」(改正外為法)が施行され、「完全自由化」が達成された。[土屋六郎]
『貿易為替実務研究会編『体系貿易為替実務事典』7訂版(1982・新日本法規出版) ▽天野可人編『図説国際金融』(1974・財政詳報社) ▽吉野昌甫・滝沢健三編『外国為替入門』第2版(1981・有斐閣)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

かわせ‐かんり かはせクヮンリ【為替管理】
〘名〙 国際収支の均衡確保と為替相場の安定維持を図るため、政府が法律によって為替取引を直接に管理すること。そのもとにおいては、政府が一切の外国為替の売買を取り扱い、国民に対して外国通貨の供給を割り当てるかまたは配給する。〔最新現代語辞典(1933)〕

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