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特恵関税【とっけいかんぜい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

特恵関税
とっけいかんぜい
preferential duties
特定の国または植民地に対して関税上ほかの国に対してよりも有利な待遇を与える制度。ガット GATTの一般的最恵国待遇の原則に反するので,その新設,特恵の幅の拡大は認められていないが,既存のものとしてはイギリス連邦特恵関税,フランス連合特恵関税など数種類がある。一方,国連貿易開発会議 UNCTADでは,すべての先進国がすべての発展途上国に対して最恵国待遇税率よりも低い税率を適用したり,関税を撤廃して貿易上有利な待遇を与えるという特恵制度が 1964年の第1回会議以降検討されてきた。これは既存の特定国間の特恵と区別して「一般特恵」と呼ばれ,71年にヨーロッパ共同体 ECと日本が,76年からアメリカが実施に踏切っている。この制度はガットでも認められており,最恵国待遇原則および無差別原則の例外である。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

とっけい‐かんぜい〔トクケイクワンゼイ〕【特恵関税】
特定の国からの輸入品に対して、一般の税率よりも低い税率で課す関税。→特恵税率
[補説]1930年代にはブロック経済圏内で設定された。現在では、開発途上国発展を支援する目的で設定される一般特恵関税特別特恵関税経済連携協定の締結国が相互に設定するEPA特恵関税などがある。

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世界大百科事典 第2版

とっけいかんぜい【特恵関税 preferential duties】
本来特定の国家グループ内において,相互の輸出品にとくに低い関税率を設定したり,相互に関税をゼロにすることにより,グループ内の貿易拡大を意図するものである。現在では,この特恵関税が先進国と発展途上国の間の問題に拡大され,前者後者に対する経済協力の重要な一環とみなされるに至っている。具体的には,先進国が発展途上国の製品・半製品に対する関税を一方的に軽減ないし撤廃し,同種産品の他の先進国からの輸入に対しては従来どおりの関税を賦課する措置をいう。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

特恵関税
とっけいかんぜい
preferential duties

特定の国からの輸入品に対して供与される関税上の特別優遇措置。これには、政治的、経済的に密接な関係にある諸国間のみで相互に一般の関税率より低い税率を適用しあう相互主義的なものと、一方的に低い税率を適用し、相手国からその代償(逆特恵)を要求しない非相互主義的なものとがある。前者にはイギリス連邦特恵関税、フランス連合特恵関税などがあり、これらは既存特恵といわれる。後者には、発展途上国の輸出増大、経済発展の促進を目的として設けられた一般特恵関税がある。これは、先進国が発展途上国からの輸入品に対して、相互主義を求めることなく、関税を撤廃したり、低い関税率を適用するものである。

 一般特恵関税は国連貿易開発会議(UNCTAD(アンクタッド))で1964年に提案され、交渉は難航したが、70年に合意が得られ、71年7月からヨーロッパ共同体(EC)が、続いて8月から日本が実施し、81年1月には先進24か国(供与国)が実施している。特恵供与を受けた発展途上国(受益国)は110か国以上となっている。特恵供与の方式にはシーリング方式とエスケープ・クローズ方式とがある。前者は、発展途上国からの輸入に一定の限度枠を決めておき、その枠内まで特恵を認める方式である。後者は、枠を決めず、特恵輸入が増加し、国内産業に被害が生じたときは特恵供与を停止する方式である。日本では鉱工業品については前者を、農水産品については後者の方式を採用している。特恵の実施期間は当初10年間であったが、日本とECはともにさらに10年間延長している。また、一般特恵関税を実施してきた過程において、受益国のなかには新興工業国(韓国、シンガポール、ブラジルなど)のように国際競争力をつけてきた国もある。そのため、このような国に対しては特恵の適用の例外とすべきだという考え方が供与国に強まっている。わが国では、このような状況に対応して国別・品目別例外措置を導入している。

[田中喜助]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

とっけい‐かんぜい トクケイクヮンゼイ【特恵関税】
〘名〙 特定の国の輸出入貨物に限って適用される一般税率より低い税率の関税。

出典:精選版 日本国語大辞典
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