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特殊潜航艇【とくしゅせんこうてい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

特殊潜航艇
とくしゅせんこうてい
midget submarine
戦闘用の小型潜水艇。豆潜水艦とも通称される。乗組員が1~5人程度のものをいう。その小ささを利用して敵の軍港近くまで大型潜水艦によって運ばれ,潜入攻撃するか,沿岸防衛を目的とした。第2次世界大戦では,イギリス,ドイツ,イタリア,日本が装備。日本海軍は真珠湾攻撃で2人乗りの特殊潜航艇を5隻使ったが,なんらの戦果もなかった。 1943年9月にイギリス海軍の4人乗りのX艇がノルウェーフィヨルドでドイツ戦艦『テルピッツ』を大破させたほかには,みるべき戦果はなく,各国が開発,建造訓練などにかけた費用や,労力には引合わなかった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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朝日新聞掲載「キーワード」

特殊潜航艇
戦艦大和とともに開発された秘密兵器。「甲標的」などと命名された。小型潜水艇で、魚雷2本を搭載。初期の甲型(2人乗り)5隻はハワイ真珠湾出撃。搭乗員9人が戦死、1人が捕虜となった。その後、丙型(3人乗り)や丁型(蛟竜、5人乗り)へ改造。蛟竜は全長約26メートル、水中排水量約59トン。「特潜会」の資料によると、終戦時、海軍工廠(こうしょう)や民間造船所で約110隻が建造か建造中だった。このほか、水中翼をつけた「海竜」や輸送用の「特型運貨筒」も開発された。
(2014-10-15 朝日新聞 朝刊 広島1・1地方)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

とくしゅ‐せんこうてい〔‐センカウテイ〕【特殊潜航艇】
旧日本海軍が太平洋戦争で用いた小型潜航艇。母艦で目的地近くまで運ばれてから作戦任務に就く。昭和16年(1941)の真珠湾、その翌年シドニーなどの攻撃に参加。

出典:小学館
監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

とくしゅせんこうてい【特殊潜航艇】

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

とくしゅせんこうてい【特殊潜航艇】
旧海軍が開発した超小型の攻撃用潜水艇。魚雷を装備し、攻撃後の乗員の収容は考慮されていたが、実戦では未帰還。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

特殊潜航艇
とくしゅせんこうてい
日本海軍が対米艦隊決戦に備えて極秘裏に開発した小型潜航艇。機密保持上、甲標的とよばれた。当初の計画では、母艦に搭載して決戦海域に運ばれ、船尾のトンネルから急速発進して敵主力艦に肉薄、魚雷攻撃にあたるとされた。敵の意表をつく奇襲兵器であるためその存在は明らかにされず、1938年(昭和13)、これを搭載する母艦の千歳(ちとせ)など4隻が完成したときも水上機母艦の名称が与えられたほどだった。甲型(約60隻建造)、乙・丙型(乙型とその量産型75隻)、丁型(蛟龍(こうりゅう)110隻)の3型があり、全没排水量46~59.3トン、全長23.9~26.2メートル、最大深度100メートル、搭乗員数2~5人、魚雷数2、水中速力6~16ノットまたは20~50分。甲標的の存在が世間に知られたのは真珠湾攻撃作戦に参加した際で、5隻が大型潜水艦に搭載されて湾口近くに進出、湾内に侵入して空からの攻撃に呼応した。全艇撃沈されるか自沈し戦果はなかったが、乗組員10人は軍神の称号を与えられ(のち1人は捕虜となっていたことが判明)、このときの発表で特殊潜航艇の語が初めて用いられた。
 このほか、オーストラリア・シドニー港やマダガスカル島ディエゴ・スアレスの同時奇襲にも従事したが、この作戦でも5隻全部が沈められた。甲型に続き局地防衛用の乙・丙型、さらに本土決戦に備えて、5人乗りの丁型(蛟龍)が量産された。最初から特攻目的につくられた人間魚雷とは設計思想は異なっていたが、実際上は特攻兵器と変わらない運用がされた。[前田哲男]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

とくしゅ‐せんこうてい ‥センカウテイ【特殊潜航艇】
〘名〙 旧日本海軍が太平洋戦争で使用した小型潜航艇の称。乗員二~五人で母艦から発進し、魚雷攻撃を行なった。
※海軍(1942)〈岩田豊雄〉霹靂「第一図は、魚雷の航跡と、爆破瞬間の敵鑑を描いて、特殊潜航艇そのものは、描かなかった」

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