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狐物語【きつねものがたり】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

狐物語
きつねものがたり
Le Roman de Renard
12世紀後半から 13世紀中頃にかけてヨーロッパ,特にフランスで盛んに書かれた韻文物語。武勲詩や騎士道物語をもじった滑稽な寓話詩の代表作。おもな登場人物は (ルナール) ,狼 (イザングラン) , (ブラン) ,ライオン (ノーブル) で,その冒険,争い,訴訟などが人間社会そのままに描かれている。特に皆を嘲弄し常に悪巧みを用意している狡猾で愉快な主人公ルナールはその後「狐」を意味する名詞となった。物語は有名な『狐の裁判』をはじめとするいくつかの挿話を物語る「枝編」約 27から成るが,そのうち重要なものは 1175~1205年にかけて書かれた 14の枝編で,その大成功によって以後さまざまの枝編や派生作品が生れたが,風刺の傾向と寓意教化の意図が次第に強くなっている。初期の枝編では当時の政治,宗教制度,封建社会の風俗習慣が鋭く観察され,巧みな話術とともに楽しく描かれている。ゲーテの『ライネケ・フックス』 (1793) はこの独訳によったもの。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

きつねものがたり【狐物語】
原題、〈フランス〉Roman de Renart》12世紀後半から13世紀半ばにかけて書き継がれた、フランスの韻文物語。ルナールという狐を主人公にした動物説話集。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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世界大百科事典 第2版

きつねものがたり【狐物語 Roman de Renard】
1175年ごろから13世紀中ごろにかけてフランスに発生した,狐ルナールと狼イザングランの抗争主軸に据えた動物叙事詩群の総称。各挿話は独立の筋を持ち,枝篇と呼ばれ,28枝篇が現存主題は奸智にたけたルナールが雄鶏シャントクレール,四十雀(しじゆうから)メザンジュ,猫チベール,烏チェスラン,熊ブランなどを次々に手玉にとり,とりわけ獅子王ノーブルの元帥イザングランがことごとに手ひどい仕打ちを受けるというもの。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

きつねものがたり【狐物語】
一二世紀末から一三世紀にかけて成立したフランスの動物説話集。ルナールという狐と多くの動物たちを通して、人間社会を鋭く風刺する。 → ライネケ狐

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

狐物語
きつねものがたり
Roman de Renart
12世紀後半から13世紀にかけて、古代フランス語で書かれた動物説話集。悪知恵にたけた狐ルナールRenartが、愚かな百姓や魚屋や、カラスやニワトリやヤマガラを相手に、だましたりだまされたりする話をまとめて、読者を笑わせると同時に、ある種の教訓をも与えようとして書かれた小話の部分と、力はあるが知恵の足りないイザングランという名の狼(おおかみ)を相手にして、さんざんに狐がそれを苦しめ侮辱する狐対狼の戦いの部分との、二つの群に大別することができる。この戦いに負けた狼は獅子(しし)王ノーブルのところに訴えていく。この狐の裁判の部分がとりわけ有名である。しかし狐はペテンを使って、前非を悔いその罪滅ぼしのために聖地に巡礼に行くからといい、まんまと逃げ出し、ふたたび悪さをする。この狐の裁判の部分は、封建社会の現実の裁判を模したものとして有名であり、全体に社会風刺の精神が貫かれている。
 作者の名は一、二知られているが、無名が多く、その数も20余人あったと思われる。10世紀のころ今日のベルギーで、聖職者によってラテン語で書かれた『イセングリムス』Ysengrimusという説話が原型となって、それにイソップ物語とか、中世の教訓説話から材料をとって次から次へと新しい話が加えられて、今日あるような27章数十編の膨大なものに膨らんでいったといわれる。[佐藤輝夫]
『水谷謙三訳『狐物語』(1948・大和書房)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

きつねものがたり【狐物語】
(原題Le Roman de Renard) フランスの韻文物語。一二世紀後半から一三世紀半ばにかけて、サンクルーのピエールの作に数人が書き継いだ動物説話。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

狐物語
きつねものがたり
Roman de Renart
13世紀ごろ,フランスを中心に流布された動物寓話
狡猾 (こうかつ) な狐ルナールを主人公とし,多くの動物を風刺的に登場させた小話群からなる。この物語によって,ルナールとはフランス語でキツネを意味するようになった。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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