●猩紅熱【しょうこうねつ】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
猩紅熱
しょうこうねつ
scarlet fever
出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
デジタル大辞泉
しょうこう‐ねつ〔シヤウコウ‐〕【×猩紅熱】
出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
栄養・生化学辞典
猩紅熱
出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
世界大百科事典 第2版
しょうこうねつ【猩紅熱 scarlet fever】
出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.
精選版 日本国語大辞典
しょうこう‐ねつ シャウコウ‥【猩紅熱】
(2)病名のいわれは、発疹の現われた皮膚の赤さが中国の想像上の動物、猩猩の顔に似ているとされたところから。
出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
六訂版 家庭医学大全科
猩紅熱
しょうこうねつ
Scarlet fever
(子どもの病気)
どんな病気か
A群
以前は法定伝染病に指定されていましたが、1999年に施行された感染症新法では、
原因は何か
A群溶連菌による感染で、この細菌が作る毒素により発疹が出ます。
症状の現れ方
潜伏期間は1~7日で、感染者との接触により感染します。突然の発熱やのどの痛みで始まり、その12~24時間後に、点状の赤みがかった発疹が現れます。発疹の出た場所は、約1週間後から皮がむけてきます。
検査と診断
上記の症状があれば猩紅熱が疑われ、のどの検査により診断が確定します。
治療の方法
抗生剤を内服しますが、A群溶連菌を排除するために、一般的にはペニシリン系の抗生剤を10日間内服する治療が行われており、決められた期間、抗生剤の内服を続けなければなりません。
合併症として、溶連菌感染後急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)(コラム)やリウマチ熱があります。治療を行わなかった場合、これらの合併症は感染者の2~3%に起こりますが、適切な治療により合併症を防ぐことができます。溶連菌感染後急性糸球体腎炎は、治療を行わなかった場合の100分の1(0.02%)にまで減ります。
病気に気づいたらどうする
発熱や発疹を認めたらすぐに医療機関を受診してください。なお、解熱すれば他人へうつす危険性がほとんどなくなるので、登校や登園をしてもかまいません。また、家族内で感染する例が30~50%あるので注意が必要です。
大石 智洋
出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
(C) HOUKEN CORP. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
猩紅熱
しょうこうねつ
Scarlet fever
(感染症)
どんな感染症か
A群
急激な発熱とともにのどが真っ赤にはれ、そののち発疹を認めたものを猩紅熱と呼んでいます。昔は死亡することもある病気でしたが、現在は抗菌薬を正しく使用し合併症を予防すれば完治が可能な病気となっています。ただし、繰り返し感染する可能性はあります。
症状の現れ方
39℃以上の急な発熱で始まり、のどが痛みを伴って真っ赤にはれます。そのほかの症状としては、吐き気、頭痛、腹痛、筋肉痛、関節痛、中耳炎、首のリンパ節のはれなどがあります。
猩紅熱の場合は、そののち半日~2日後に赤くて細かいざらざらした発疹が、かゆみを伴って首・胸・
発疹が1週間前後で消えたあと、2週間ほどで指先の皮がむけることがありますが、3週間ほどで軽快し、あとは残りません。なお、主な合併症に急性糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)、リウマチ熱などがあります。顔のむくみ、赤い尿、
検査と診断
多くの場合は、臨床症状で診断が可能です。最近は、のどの抗原の迅速検査が外来診断の主流となっています。確実な診断には、のどからとった検体の培養検査、血液による抗体の検査が必要になります。
症状が改善した後も、2~3週間後に尿のなかに血液が混じっていないかを検査します。
治療の方法
ペニシリン系の抗菌薬を使用するのが一般的です。数日で薬の効果が出て熱が下がり、発疹も徐々に目立たなくなります。抗菌薬を正しく内服すれば、通常約1日でまわりの人へ伝染することはなくなるため、全身状態が安定すれば、内服を続けながら通園通学することは可能です。ただし合併症を予防するためにも、10日程度は確実に抗菌薬をのみ続けることがとても大切です。
皮膚のかゆみに対しては、抗ヒスタミン薬の内服や軟膏を使用します。薬をのんでいる間は安静を保ち、うがいをしっかりとし、なるべく刺激の少ない食事をとるように心がけます。
病気に気づいたらどうする
高熱や発疹などの特徴的な症状が現れるのは4歳以上の場合が多く、乳児の場合は単なるのどかぜ症状のみであることがあります。
高熱や発疹のある場合はもちろん、2日以上のどのはれがおさまらない時は早めに小児科を受診しましょう。
勝田 友博, 加藤 達夫
出典:法研「六訂版 家庭医学大全科」
(C) HOUKEN CORP. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。
「猩紅熱」の用語解説はコトバンクが提供しています。
●猩紅熱の関連情報