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【きん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


きん
qin
中国の弦楽器。七琴ともいう。東アジアのロング・ツィター属楽器のなかで,とともに代表的なもの。起源は,太古の神話的人物,神農,伏羲などにさかのぼり,が五弦の琴を弾じて南風の詩を歌ったとか,周の文王武王が一弦ずつ加えたとかいう伝説が多い。琴はをキリ,裏板をアズサでつくり,磯には頸と腰に凹形のくぼみがある。裏板には竜池 (りゅうち) ,鳳沼 (ほうしょう) の2孔と雁足 (がんそく。または鳳足) 2つがあり,弦の一端を雁足に巻きつけて留める。他端は頭部の軫に連結した絨ろうに接続する。弦の調律は軫を回して絨ろうの緊慢により行う。琴面向う側第一弦の外側にはめた 13個の徽 (き。暉とも書く) を目安として弦を押え,右手親指人差指中指,薬指を用いて弾じる。現在,宮,商,角,徴,羽の五声を備える5つの調弦法があり,一,六弦および二,七弦がそれぞれオクターブをなすが,古くは多数の特殊な調弦法があった。左右に複雑多彩な手法があり,繊細な音色とリズムを生じる。また琴の面に生じる断紋は形状に応じてそれぞれ賞美されるが,その種類に梅花断,牛毛断,蛇腹断などあり,特に梅花断は数百年を経た楽器にのみ現れるということで珍重されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

きん【琴】
中国古代の弦楽器。長さ約120センチで、弦は7本。琴柱(ことじ)は用いず、左手で弦を押さえ、右手で弾く。上代に日本に渡来したとされる。現在は衰滅

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きん【琴】[漢字項目]
常用漢字] [音]キン(漢) ゴン(呉) [訓]こと
〈キン〉
弦楽器の一。古代中国で、七弦のこと。「琴瑟(きんしつ)琴線弾琴
弦楽器。また、鍵盤楽器の類。「月琴提琴風琴木琴洋琴
〈こと(ごと)〉「琴歌琴爪(ことづめ)竪琴(たてごと)大正琴
[難読]琴柱(ことじ)和琴(わごん)

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こと【琴/×箏】
箏(そう)のこと。箏が流行弦楽器となった江戸時代以後、特にいわれる。近年は「琴」のを当てて、箏を表すことも多い。
日本で、弦楽器総称。「琴」の字を当てたが、のち「箏」の字も用いた。琴(きん)箏(そう)和琴(わごん)百済琴(くだらごと)新羅琴(しらぎごと)などのすべてをさす。

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デジタル大辞泉プラス

株式会社資生堂が販売する香水ブランド名

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世界大百科事典 第2版

きん【琴 qín】
中国の撥弦楽器,七弦琴ともいう。細長い胴面に水平に弦を張ったロング・チター属(琴・箏類)の代表的楽器。朝鮮,日本にも伝わった。日本では琴の字を〈こと〉とも読み,弦楽器の総称として用いられたり,(そう)を指していうことがあるが,琴(きん)と箏は別種である。 琴は表側の槽(そう)に,裏板に(あずさ)を用い,これらを焼いて漆を塗り胴を作る。古くは長さ3尺6寸6分(約120cm),広さ6寸(約18cm),現在は長さ約125cm,頭部の幅約20cm,尾部の幅約16cm。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)


きん

中国の弦鳴楽器(チター属長胴撥弦(はつげん)楽器)。七絃(しちげん)琴ともいう。起源は古く、周代にはすでに存在していた。漢代には、儒教の修身具として重んじられ、三国時代以降は、高度な演奏技巧を要する独奏楽器として普及した。宋(そう)代につくられた減字譜(奏法譜の一種)の発達とともに、明(みん)代には全盛期を迎えた。

 日本へは奈良時代に伝来したが、平安時代末期には廃れた。当時の楽器が正倉院に残されている。その後、江戸時代に入って1677年(延宝5)に日本に帰化した明の僧心越(しんえつ)が琴楽を再興し、武家や知識層にかなり広まったが、明治時代に急速に衰え、現在では消滅同然となっている。

 現在用いられる琴は、全長約125センチメートルの中空の胴をもつ。胴は、頭部が20センチメートルほどで頭部から尾部に向けて細くなり、途中に2か所のくびれをもつ。絹製の7本の弦は頭部の裏側から胴を貫通させて表板上に張り出し、尾部を覆うようにして裏側に回り、二つの糸巻で止められる。演奏には義甲(つめ)を用いず、小指を除く右手の指で頭部近くを撥弦し、左手で弦を押さえ音高を定める。胴の表面には第一弦に沿って丸い徽(き)がはめ込まれており、左手で弦を押さえる目安とする。古来より奏者自身が楽しむ楽器であるため、音量はかなり小さい。

 日本では「琴」を「こと」とも読み、古くは弦楽器一般の総称であったが、現在では長胴チター(琴箏(きんそう)類)の総称として用いたり、さらに通俗的には箏のみをさす語として用いられる。しかし厳密には、「きん」という場合には、調弦のための柱(じ)を用いないものをさし、柱を用いる箏とは区別される。なお、リュート属の月琴(げっきん)は、音色が琴と似ることによって命名されたものである。

[藤田隆則]

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事典 日本の地域ブランド・名産品

琴[祭礼・和楽器]
こと
関東地方、栃木県地域ブランド
宇都宮市で製作されている。材料の桐材は、まず1年間風雨に晒しその後2年間陰干しして乾燥させる。乾燥から弦張りまですべてが手作業でおこなわれる。栃木県伝統工芸品。

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精選版 日本国語大辞典

きん【琴】
〘名〙 中国の弦楽器。桐胴の長さが約三尺六、七寸(約一二〇センチメートル)で、琴柱(ことじ)を用いず、ふつう七本の弦を張ったもの。奏法は、左手の指で、勘所(かんどころ)を示した一三個の「徽(き)」の印の位置を押さえ、右手で弾く。周代(前一二〇〇‐前二二一頃)以前には、五弦であったというが、それ以後は七弦なので七弦琴ともいう。日本に渡来したのは奈良時代といわれ、平安中期よりすたれたが、江戸初期に中国、明(みん)の東皐(とうこう)(=心越禅師)によって再興され、一部の文人墨客の間に伝承された。また、中世以降、琴は他の弦楽器を指すこともある。きんのこと。→琴(こと)。〔十巻本和名抄(934頃)〕
※源氏(1001‐14頃)若紫「僧都、きむをみづから持て参りて」 〔詩経‐小雅・鹿鳴〕
[語誌](1)大陸から渡来した「琴」の字音語であるが、のちに雅楽の楽器に組み込まれ、文選読みで「きんの琴(こと)」ともいうようになった。中国では最高の徳義性を備えた楽器として尊重され、その上、孔子伝説や竹林の七賢の一人嵆康の広陵散伝説の影響もあってか、日本では村上朝までは上流貴族の修得すべき教養とされた。
(2)「枕草子」によると琴(きん)の奏法を修得することが、貴族女性が皇室に入内するための条件の一つであったことが知られ、藤原道長も自らの宝器贈与の一つにこの楽器を加えている。

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