●異端【いたん】
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
異端
いたん
heresy
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デジタル大辞泉
い‐たん【異端】
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世界大百科事典 第2版
いたん【異端 heresy】
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日本大百科全書(ニッポニカ)
異端
いたん
広義では、思想界、学界などにおいて、一般に容認されている説に対して異なる立場を主張することをいい、狭義では、一宗教集団内部において、教義上の重大な異説の固執による正統信仰からの逸脱をいう。したがって異端は、正統に対して相関的概念であるだけに、自己の意見を正統とする側からの排他的呼称であり、何が正統であるかを決定する権威あるいは機構が拘束力をもてばもつほど、正統と異端の対立は著しくなる。
漢語としての異端は、儒者が他の思想、すなわち老子、荘子、楊子(ようし)、墨子など諸子百家を称した語であるが、仏教ではこれに相当する用語として異安心(いあんじん)、異解(いげ)、異流、異形(いぎょう)などがあり、仏教以外の宗教は外道(げどう)、外教(げきょう)などとよばれる。しかし、正統と異端の対立関係がもっとも顕著に現れてきたのは、ユダヤ教、キリスト教およびイスラム教といったような一神教においてであり、その歴史は正統と異端との葛藤(かっとう)の歴史であったといっても過言ではなかろう。
例外的用法を除いて、異端は、同一の宗教を共通基盤として成り立つものの関係をさすので、「異教」とは区別される。さらに、異端視の規準が教義上の異見なので、単なる分派は普通異端とみなされない。たとえば、カトリック側からみてプロテスタント諸教会は「異端」と称される場合が多いが、ギリシア正教、ロシア正教などは信仰上の問題に関する差異が少ないので、異端よりも「シスマ」(離教)とよばれる習慣がある。
[J・スインゲドー]
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精選版 日本国語大辞典
い‐たん【異端】
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旺文社世界史事典 三訂版
異端
いたん
heresy
4世紀に正統教義(三位一体説)が確立すると,アリウス派・ネストリウス派が異端とされて退けられた。そのほか,単性説など当時の異端は東方に多かったが,西ヨーロッパの異端は教会勢力が最盛期を迎え,腐敗も著しくなった13世紀初めごろから活発になった。マニ教の流れをくみ,キリスト教の純化を説くカタリ派が伝わると,各地に信徒が増大した。南フランスのアルビジョワ派はその代表で,その刺激を受けてワルド派もおこった。教会はアルビジョワ十字軍や宗教裁判による処刑などで鎮圧したが,14世紀末からウィクリフ・フスらを生み,宗教改革につながった。
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