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発振器【はっしんき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

発振器
はっしんき
oscillator
周期性をもつ持続的な振動を発生させる装置。火花発振器などもあるが,普通は一定の周期波形をもつ電気信号を,トランジスタ真空管などの電気回路素子を用いて発生させるものをいう。代表的なものとしては,これらの素子を用いた増幅器に LC共振回路または RC回路による位相推移で正のフィードバックを組合せてつくられた正弦波発振器があり,超低周波から数百 MHzまでの周波数領域にわたって発振が可能である。無線周波数の発振器の周波数安定化に普通は水晶発振器が用いられるが,音叉発振器もある。マイクロ波ではマグネトロンクライストロンなどの特殊電子管が用いられる。また,メーザー,レーザーではマイクロ波から紫外線までの発振が可能である。矩形波など特殊な波形を発振するものにマルチバイブレータブロッキング発振器などによる緩和発振があり,デジタル装置のクロックそのほかに用いられるパルス技術に広く応用されている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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世界大百科事典 第2版

はっしんき【発振器 oscillator】
電子回路を用いて連続波の交流信号を発生する回路。エネルギーは直流電源から供給される。発振波の波形により正弦波発振器,矩形波発振器,ブロッキング発振器などに分類される。
[発振の原理
 コンデンサーを充電しておき,これにコイルをつなぐと正弦波の振動電圧を発生する。しかし,回路内部の抵抗分によって振動振幅は指数関数で減少して静止状態に戻る。振動を持続するためには抵抗分を打ち消すための負性抵抗が必要である。

出典:株式会社平凡社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

発振器
はっしんき
oscillator
直流の電気エネルギーから持続的に必要な周波数の交流の電気エネルギーを取り出す装置。電子管やトランジスタなどの増幅器では、制御格子やベース電極に交流入力信号がないときは出力回路には雑音だけが出ている。これらの増幅器の入力回路にコイルコンデンサーとからなる共振回路を設けておき、出力の一部を入力回路に戻してやるように接続しておくとする。この回路に直流電源を供給すると出力回路に小さな雑音が発生し、その一部が入力回路にフィードバックされる。そして雑音成分のなかに含まれる共振周波数に等しい成分だけが増幅回路に入って増幅され、出力に現れる。この出力の一部が再度入力回路にフィードバックされるような現象を繰り返す結果その電力が大きくなり、フィードバック量も増大してゆく。これがさらに増大してゆくと増幅素子が飽和に達するが、その前にフィードバック量が減少してくるから一定のレベルで安定する。この現象は、回路に電源を接続する瞬間に発生するもので、交流入力信号がないにもかかわらず交流出力が得られるから、回路に供給した直流電源のエネルギーの一部が交流の電気エネルギーに変換されたことになる。この現象を発振とよび、このような回路を発振器とよぶ。
 発振器の発振周波数は、出力電圧とフィードバックされた入力電圧との位相差が180度になる周波数である。この条件が満足されると、非常に安定に起動する発振器となる。発振器は、正帰還(増幅した信号の一部を入力に戻す)増幅器の帰還回路中に共振回路という一種のフィルターを挿入して、発振する周波数が一定になるようにした回路と考えることができる。具体的には、ハートレー回路、コルピッツ回路などがあり、フィルター部分を水晶片と置き換えたものが水晶発振器である。水晶発振器は発振周波数確度がよいために確度が必要な装置に使用される。水晶発振器で超短波の発振をさせたいときは、特別のカットで高調波発振(オーバートーン)させる。1000メガヘルツ程度までは、これをバラクター(専用の可変容量ダイオード)で逓倍(ていばい)して用いることが多い。衛星通信やレーダーなど数千メガヘルツの発振器には、クライストロン(速度変調管)、進行波管、マグネトロン、ガンダイオードなどが用途に応じて用いられる。これらの発振器の安定度はかならずしもよいものばかりではないから、AFC(自動周波数制御)回路を用いて水晶発振器などと比較し安定化することもある。デジタル回路によく用いられるものにマルチバイブレーターという発振回路がある。この回路は2個のトランジスタを対象に接続して交互にオン・オフをさせる方法の発振器で、出力波形が矩形(くけい)波である点がいままでの発振器と異なっている。この回路の変形としてフリップフロップ回路があって、周波数を2分の1にする性質があり、これを組み合わせて何分の1にでもできる回路群が形成できる。この回路群と逓倍器、濾波(ろは)器、混合器などを組み合わせて、1個の安定な水晶発振器の発振周波数を基に、その装置に必要などんな周波数でも発生させる装置があり、これを周波数シンセサイザーという。周波数シンセサイザーは、たくさんの正確な周波数を必要とするシステムをつくるのに都合がよい。送信機、受信機に内蔵される発振器として多くの通信装置に使用されるようになった。
 特殊な発振器として電圧制御発振器voltage controlled oscillator(VCO)がある。この発振器は発振周波数を直流電圧によって制御できるのが特徴で、AFCや周波数変調の復調に応用される。[石島 巖]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

はっしん‐き【発振器】
〘名〙 ある周波数の電圧や電流を発生させる装置。発生する周波数が高い場合はコンデンサ、コイル、トランジスタ、真空管などを用い、低い周波数では機械振動、回転機などが用いられる。

出典:精選版 日本国語大辞典
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