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発熱【はつねつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

発熱
はつねつ
pyrexia
視床下部にあり,温中枢と寒冷中枢から成る体温調節中枢の機能に変調が起り,熱の生産と放散の平衡が乱れ,平常値よりも体温が上昇を示す現象をいう。おもに細菌毒素など,発熱物質によって寒冷中枢が刺激されて起る。しかし,熱射病のように熱放散が妨げられても発熱する。体温調節中枢は自律神経中枢と隣接しており,相互の協調があるため,たとえば女性の月経周期やある種のストレスなどで自律神経系内分泌系に変化が生じると,病理的な理由はなくても体温調節中枢に変化が及び,軽度の発熱現象をみることもある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

はつ‐ねつ【発熱】
[名](スル)
熱を発生すること。
病気などで体温が異常に高くなること。ほつねつ。「扁桃腺がはれて発熱する」

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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ほつ‐ねつ【発熱】
[名](スル)はつねつ(発熱)

出典:小学館
監修:松村明
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栄養・生化学辞典

発熱
 正常より高い温度で体温が調節されること.

出典:朝倉書店
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食の医学館

はつねつ【発熱】

《どんな病気か?》


〈体温調節中枢の働きが異常をきたすと発熱する〉
 体温は、大脳(だいのう)の視床下部(ししょうかぶ)にある体温調節中枢の働きによって、子どもの場合、ふだんは36.5度前後に保たれています。このとき体内で行われているさまざまな代謝(たいしゃ)がもっとも円滑に行われるのです。
 しかし、なんらかの原因で体温調節中枢の働きが異常になると、平熱を保つことができず、体温が上昇します。これが発熱です。
 熱の高さによって、ふつう37.0~37.9度を微熱、38.0~38.9度を中等熱、39.0度以上を高熱にわけることが多いようです。
 発熱の原因は、かぜやインフルエンザなどのウイルスや細菌の感染によるものから、白血病やがんによるものまでさまざまです。便や尿の状態、発疹(ほっしん)の有無など他の症状をよく観察し、高熱や微熱が長期間続くようなときは、早期にかならず医師の診断を受けるようにしてください。
 発熱したときの症状別対処法を次にあげておきます。ただし、これらはあくまで目安ですから、いつもとようすがちがうときはかならず医師を受診しましょう。
・症状/熱っぽいが、元気もよく、食欲もある。・対処法/微熱以外の症状がない場合は、室温が高温でないか、着せすぎしていないかをチェックすること。体温が正しくはかれているかどうかも、もう一度確認する。室温が高い夏の日なら夏季熱の可能性もある。部屋を涼しくして、ようすをみるようにする。発疹がある場合は受診する。
・症状/少しぐずり、食欲も低下。・対処法/かぜの症状がでていないのに3日以上熱が続くときは、腎盂炎(じんうえん)の可能性がある。せきや鼻みずの症状があるときは、かぜを疑う。また、のどに痛みがあり、水疱や発疹があるようなときは、早めに受診する。はげしく吐く場合も感染性胃腸炎のおそれがあるため、早めに受診する。
・症状/非常にきげんが悪い。・対処法/せき、鼻みずに続いて熱がでて、しきりに耳を気にするようになったら、急性中耳炎の可能性がある。耳だれのようすをみて、おかしいと思ったら受診する。熱が3日以上続き、せきがはげしくなってきたら、急性気管支炎や肺炎の可能性もあるため注意したい。発疹がある場合は受診を。
・症状/顔色が悪く意識もおかしい。・対処法/直射日光に長時間あたったり、高温の室内で熱がでた場合は、熱中症になっていることもある。脱水症状に注意して大至急病院へ。また、ぐったりとして嘔吐をくり返し、ひきつけを起こした場合は、髄膜炎や急性脳炎、急性脳症の疑いもあるため、大至急病院へ向かうこと。
・症状/せきと鼻みずがある。・対処法/かぜの初期症状の現れ。まずは体が冷えないように注意する。あたたかい食事を用意し、抵抗力をつける。体のふしぶしを痛がる場合はインフルエンザを疑う。せきがひどくなり、呼吸が苦しそうになってきたら急性気管支炎や肺炎の可能性も否定できない。早めに受診すること。
・症状/のどの痛みを訴える。・対処法/口のまわりや中に水疱が現れたり、出血がある場合はヘルパンギーナやヘルペス性口内炎を疑い、すぐに病院へ。目の充血やめやにがひどいときは、咽頭結膜熱を疑う。扁桃腺が赤く腫れているときは、急性咽頭炎・扁桃炎を、舌がイチゴのようになったら溶連菌感染症を疑う。
・症状/下痢、腹痛がはげしい。・対処法/へその周辺から右下腹部に痛みをともなう場合は、虫垂炎の可能性がある。急性の場合は急いで病院へ。また、便に血が混じっていたら食中毒を疑う。便や嘔吐物を採取し、急いで病院へ。熱が1週間以上続く場合は潰瘍性大腸炎、クローン病の場合も。体重が減ってきたら要注意。
・症状/耳の下あたりからあごにかけて腫れる。・対処法/笑うと痛みがはしるおたふくかぜの可能性がある。高熱時は40度近くまで体温が上昇するが、3~4日ほどで落ち着く。口を開けるのが辛いため、食事はスープやゼリーなどかまずに食べられるものを与える。酸っぱいものや味の濃いものは唾液腺を刺激して痛がるため、ひかえる。
・症状/熱が1週間以上続いている。・対処法/熱の上がり下がりがはげしく、関節に腫(は)れがみられるときは、若年性リウマチの可能性もある。サーモンピンクの斑が現れたら、とくに可能性が高くなる。また、体重が減少して、のどぼとけ周辺が腫れる場合は甲状腺機能亢進症を、貧血や出血がある場合は白血病を疑うことも。

《関連する食品》


〈体の抵抗力を高めてウイルスを撃退するビタミンC〉
○栄養成分としての働きから
 熱がでたときは、体をあたため、安静にしていることがたいせつです。
 また、体温が上昇するにつれて基礎代謝が亢進(こうしん)し、体の消費エネルギー量がふえるため、栄養を十分に補給する必要があります。
 とくに体の抵抗力を高めるビタミンCを多く含む野菜やくだもの、そして体力の消耗を防ぐビタミンB1、B2を含む食品が有効です。
 ミカンやイチゴ、キウイ、コマツナなどに多く含まれるビタミンCには、抗ウイルス作用があり、インフルエンザなどの感染症の治癒(ちゆ)を早めてくれます。食欲がないときは、これらをフレッシュジュースにして飲ませるといいでしょう。
〈ニンニク、長ネギには発汗、解熱作用も〉
 ビタミンB1は、ニンニクや長ネギ、ニラなどに含まれており、食欲を増進させ、スタミナをつける効果があります。
 しかもニンニクのにおい成分であるアリシンや、同じく長ネギのにおい成分である硫化(りゅうか)アリル類には、すぐれた発汗・解熱作用もあるので、これらを使ってあたたかいスープをつくると効果的です。
 一方、体の中でのエネルギーの産生をうながしてくれるのがビタミンB2で、カレイなどに多く含まれています。
 熱のせいで食べられないようであれば、ビタミンB2は乳製品にも含まれているので、牛乳や口あたりのよいヨーグルトやアイスクリームを選択するという方法もあります。
 発熱すると、発汗することによって熱を放散しようとするため、どうしても体内の水分が不足しがちになります。
 水分の補給も忘れずにこまめに行ってください。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

はつねつ【発熱】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

はつねつ【発熱】
スル
熱を発散または発生すること。 -体
体温が異常に高くなること。 風邪で-する

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

はつ‐ねつ【発熱】
〘名〙
① 熱を発生すること。熱を放出すること。
② 体温が平熱以上に上昇している状態。原因としては炎症、感染症、脳疾患、脱水状態などがある。
※全九集(1566頃)三「香蘇散四時の傷寒頭痛発熱してそそろさむきを治す」 〔文選注‐鮑照〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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ほつ‐ねつ【発熱】
〘名〙 病気などのために、体温が平常よりも高くなること。はつねつ。〔文明本節用集(室町中)〕

出典:精選版 日本国語大辞典
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内科学 第10版

発熱(症候学)
体温調節
 人体の体温は,熱産生と熱放散(輻射,伝導,対流,蒸発)により,本来35~37℃の幅で保たれ,生理的には早朝(2時~4時)に最低値を,夕方(16時~18時)に最高値となる.日内変動が0.5℃あり,1℃以上は異常と考えてよい.
 健常成人では,早朝37.2℃以上,夕方37.7℃以上を発熱とする.低体温は35℃以下をいう.女性では排卵後から月経まで0.6℃の上昇がある.小児は成人よりおおむね0.5℃高い.体温調節には日周期リズムがあり,調節部位は間脳の視索前野・前視床下部であり,体温中枢とよばれている.華氏(℉:Fahrenheit)から摂氏(℃:Celcius)への変換には℉=(9/5×℃)+32℃の式を用いる.測定部位による差では腋窩温(鼓膜温)<口腔内温<直腸温の順に高く,それぞれおおむね0.2℃,0.6℃の差がある.
定義
 急性発熱の期間は通常2週間以内で,37.1~38.0℃は微熱,38.1~38.5℃は軽度発熱,38.6~39.0℃は中等度発熱,≧39.1℃は高熱,と定義されている.特徴的な熱型を表2-1-1に示すが,最近では熱型に特別な診断的価値は少ないとされている.また熱の下り方には徐々に下がる渙散性解熱(crisis)(2~3日以上),急に下がる分利性解熱(lysis)(36時間以内)(典型例:大葉性肺炎)がある.
病態
 発熱物質の産生源はマクロファージ,単球,リンパ球である.そのメディエーターとしての内因性発熱物質には,インターロイキン(IL)-1α,β,IL-6,インターフェロン-α,腫瘍壊死因子(TNF)-α,-β,ciliary neurotropic factorがある.外因性発熱物質としてはエンドトキシンや,細菌,ウイルス,真菌由来物質がある.これらの作用により脳内グリア細胞や第3脳室前腹壁にある終板器官の血管内皮細胞は,発熱物質であるプロスタグランジンE2を産生し,EP-3受容体を介して視床下部のグリア細胞からのcAMP放出を上昇させ,体温中枢を刺激する.
 発熱は体温中枢のセットポイントが高温側にシフトしたものであるが,一方,悪性症候群,熱射病の高体温はセットポイントの上昇ではなく,体温調節機構そのものの不全である.
診断手順
1)不明熱(fever of unknown origin:FUO):
古典的なPetersdorf(1961年)の定義は,①3週間以上続く,②38.3℃以上,③1週間の検査でも原因不明,の3つを含む.検査によりおおむね70~80%は診断がつく.新しいFUOの定義は,38℃以上の発熱が数回みられ,3日間の検査でも診断がつかないものである.
 通常,考えられる疾患群は6つに絞られる.それは①感染症,②非感染性炎症性疾患,③腫瘍性疾患,④薬物熱(サルファ剤,ペニシリン,バルビツレートなど,平均6日後に発症し,中止後2~3日で下がる),⑤人工的発熱(毒物,体温計の問題),⑥その他(家族性地中海熱,Fabry病,周期性好中球減少)である.大まかな頻度を表2-1-2に示す.
2)患者へのアプローチと評価:
最も重要なのは,繰り返す病歴聴取と診察である.熱が高いわりには脈拍の亢進を伴わない場合を比較的徐脈といい,腸チフス,オウム病,レジオネラ症,ブルセラ症,マイコプラズマ肺炎でみられる.逆に,発熱のわりには頻脈である場合を比較的頻脈といい,たとえば微熱を伴う甲状腺機能亢進である.
 確定診断前の非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs),ステロイド,抗菌薬の使用は,結果的に診断を遅らせる欠点がある.
 聴取すべき病歴の具体的内容は,LQQTSFA(Location,Quality,Quantity,Timing,Setting,およびseguence,Factors,Associated manifestations:Bate’s Principle of Physical Examination and History Takingより引用)が基本で,①熱型はどのようなものか(表2-1-1)②最高体温,最低体温はおのおの何℃か③いつからか④経過とともにだんだん上昇してきたか.あるいは下がってきたか,どんなときに上がるか⑤熱の上昇とともにどんな症状が出現するか(随伴症状とシステムレビュー)⑥食事・排便・生活内容・睡眠・ペット・性的接触,海外旅行,服用した薬物は何かなどを,くまなく聴取する.
特殊な病態・現象
1)神経遮断薬悪性症候群(narcoleptic malignant syndrome):
フェノチアジン,ハロペリドールで起こる.高体温,広範囲の筋硬直,意識障害,自律神経不安定を示す.
2)Charcot熱:
胆道感染症にみられる間欠熱で,胆道感染から一過性に菌血症を起こすのが発熱の原因と考えられる.
3)悪性高体温(熱)症:
麻酔薬(サクシニルコリン)により,42℃近い高体温をきたし,ダントロレンを投与しない場合,28~70%で致死的である.
4)悪性症候群(syndrome malin):
向精神薬,抗うつ薬により高熱,意識障害,筋硬直,錐体路徴候をきたし,白血球,CKが増加し,致死的な症例もある.ハロタンその他の吸入麻酔薬で生じうる.高体温と筋拘縮が特徴で,筋小胞体のCa代謝異常がある.
5)死の交差(funeral cross):
たとえば腸チフスで腸出血が増加し,稽留熱の波形が徐々に低下し脈拍数が上昇する現象をいう.末梢循環不全により,体温・脈拍の2つの曲線が交差する.[佐地 勉]
■文献
Gelfand JA, Callahan MV: Fever of unknown origin. In: Harrison’s Principles of Internal Medicine, 18th ed (Longo DL, Fauci AS, et al) pp158-164, McGraw-Hill, New York, 2010.
Legget J: Approach to fever or suspected infection in the normal host. In: Goldman’s Cecil Medicine, 24th ed (Goldman L, Schafer AI), pp1768-1774, Saunders Elsevier, Philadelphia, 2012.
Mackowiak PA: Approach to the febrile patient. In: Kelly’s Textbook of Internal Medicine, 4th ed (Humes HD), pp1906-1911, Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, 2000.

出典:内科学 第10版
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日本大百科全書(ニッポニカ)

発熱
はつねつ

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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